47話
蛍の光のように、所々に街灯や屋台の明かりがある河川敷は、人混み溢れていた。
悠橙先輩に手を繋がれたまま、あたしも姫輝の手を握る。逸れて貰っては困る。計画が台無しになってしまう。
欲望全開だが、夏休みだし、多少羽目外してもいいよね?
三人で人混みを掻き分けていくと、花火があがり始めた。
「わぁ~」
花火の綺麗さと、お腹まで響く轟音に歓声を上げる。
花火に見惚れていると、誰かに見られている感じがする。
視線に気づいた私は、視線の先を見る。悠橙先輩だった。優しい微笑みが、花火の明かりに照らされる。
はしゃいでいて、子供っぽいところを見せてしまっただろうか? いや、青春真っ盛りなので、普通なはず! 待てよ? 姫輝としては行動がおかしかったか?
視線を戻し、今度は大人しく花火を眺める。色とりどりの花火が、花開いては消えていく。まるで、あたしの今の心の内を表しているようだ。
息苦しくなってきた。
助けを求めるように、姫輝の方に顔を向ける。
あたしの視線に気づいた姫輝は、何かを感じ取ったのか、心配そうな表情になった。
「梨……姫輝? どうしたんです?」
「い、いや、なんでもないよ」
シスコン、ブラコンの関係が、近親恋愛ではないかと不安を感じたとは言えない。悠橙先輩が一緒にいるということもあるが、姫輝も含まれているので尚更である。
近親恋愛というと「気持ち悪い」という印象だが、悠橙先輩と姫輝の二人だと、似合っているように感じてしまう。二人と親密になったせいかもしれない。
「なんか梨琴ちゃんって、姫輝に似てるね」
ふいにそんな言葉が聞こえた。
隣を見上げると、悪意なき笑顔で、あたしと姫輝を見つめている。
姫輝の方に視線を向ける。
金魚のように口をパクパクさせている。きっと「そうです! 私が姫輝です!」って言いたいのを堪えているのだろう。
「そ、そうかな?」
動揺しながらも、言葉を捻り出す。
「ん~、梨琴ちゃんを見ていると、なんか妹感が強くて。おかしいよね」
自分の発言に苦笑する悠橙先輩。
いや、おかしくないです。あってます。
あたしはちらりと姫輝に視線を送る。「どうする? 言っちゃう?」という合図的に。
姫輝は察したのか、フルフルと首を振る。
まあ、それもそうか。
言ったところで、入れ替わり生活は変わらない。妹でない人間と一緒に暮らすには、気を遣わせてしまうことであろう。
「は、ははは。お兄様ってば、おかしなことを言いますね」
頬を人差し指でポリポリと掻きながら、再び悠橙先輩は苦笑する。
「そうだよね。なんでそう思ったのか、自分でも不思議だよ」
とりあえず、誤魔化せたようか?
「そ、そうだ! 何か買ってこようか?」
自分で恥ずかしい発言をしたと思っているのか、一旦、頭を冷やしたいのか、この場から逃亡したそうだ。
そんな様子に姫輝も気づいたのか、姫輝が食べたいものを口にした。
「たこ焼きと言うものを食べたいですわ!」
「わかった。買ってくるよ」
悠橙先輩は、屋台のある方へと向かっていった。
作り笑いでその背中を見送った後、顔に手をあてため息を吐く。
「ちょっと、姫輝! たこ焼きを頼んだ時、思いっきり姫輝感が出てるじゃない!」
バツが悪そうに視線を彷徨わせている。
「あ~、ちょっとパニックになってしまってつい……」
「……」
あたしも日頃、自覚がないだけでやらかしている気がして、それ以上何も言えなかった。
いつも読んで頂きありがとうございます。
ハラハラする展開!
この後どうなる?
作者も忘れました(笑)。
それにしても、文法?がバラバラですね……国語力の無さです(泣)。
勉強しなければとは考えているのですが、他にも色々とやるべきことがありまして(汗)。
※色々=小説創作系の課題
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