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【コミカライズ連載中】悪役令嬢覇王伝~転生したら身長245cm体重210kgの恵体でした。だから無双します~  作者: 砂礫レキ@悪役令嬢覇王伝コミカライズ原作


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十六話 隣国王子ドブールの没落と復讐

 あの日から全てが狂いだした。


 ユルサーン王国の王太子、ドブールはそう思う。

 あの夜、夢の中で女神のように美しい女が言ったのだ。


『お前、好みの顔だからチート能力を少しアップしてあげるのだわ』


 女が何を言っていたのかはわからなかった。

 しかし何をされたのかは翌日からわかった。


 ドブールは異常に女性にモテるようになったのだ。

 今までは美人で優秀だが愛想の無い婚約者のキレータ。

 そして可愛くて魅了持ちだが身分の低いチャームしかドブールの側には寄らなかった。


 けれどその日からは侍女だろうと人妻だろうと他国からの来賓だろうと勝ちまくりモテまくり。

 結果ドブールは最高に調子の乗った。


「僕様の魅力でこの大陸を支配してやるぜ!!」


 身分の高い女、特殊能力を持つ女を篭絡し傀儡にする。

 そして敵対勢力や支配したい他国に送り込み内側から破壊、もしくは操作する。

 そうすればこのユルサーン王国は大陸一になり次期国王であるドブールはやがてその頂点に立つ。


「ククク……この大陸の覇王に僕はなる!」


 ドン!!とワイングラスをテーブルに叩きつけドブールは哄笑した。

 しかしそれに反対したのは婚約者のキレータ・ラシーヌ公爵令嬢だった。


 彼女とは幼馴染で昔から小言がうるさかった。

 だからとうとう堪忍袋の緒が切れたのだ。そしてドブールは言った。


「キレータ、お前と婚約破棄をする。ついでに公爵家ごと死刑な」


 今のドブールには三十人の美女という後ろ盾がいる。

 ならば幼馴染だろうが婚約者だろうが敵対の可能性を見せた貴族は先手必勝で滅ぼすべきだ。


 そう計算した上での発言だった。

 これでキレータが泣いて謝罪するなら側室待遇で許してやるつもりだった。

 けれど違った。


「この国が将来大陸の闇や恥と扱われるぐらいなら……私が貴方と心中します」


 そうキレータは良い、魔導書を取り出すと巨大な魔物を召喚した。

 三十人の女たちはその姿を見ただけで気絶した。


「この魔神の能力の一つですよ、ドブカス殿下」

「ま、魔神……?!」

「ええ、魔神ベリアルは恐怖の権能を持つ。貴方の魅了能力を無効化出来るぐらいに」

「……だからお前だけは目をハートにしてドブール様抱いて抱いてホーミタイとか言わなかったのか?!」

「安心してください、貴方を始末したら私もすぐ地獄へお供いたしますから」

「やっ、止めろ!死ぬならお前だけで死ね!!」


 そう叫んだ瞬間、外側から城の壁が砕かれた。


「な、なにごッッッ」


 振り向いたドブールの額にレンガがめり込む。

 そして気絶した彼が目覚めた時は婚約者のキレータも二十九人の美女たちも彼の元から去っていた。

 気を取り直しハイスぺ美女を口説こうとしたドブールだが今までのようには全くいかなかった。

 寧ろ汚物を見るような目で避けられ悲鳴を上げられる。


 狼狽えるドブールに外遊から戻って来た父王は告げた。


「女神の加護を悪用した罰らしい、今のお前を見ると若い娘は……めっちゃ無理まぢ無理どっか行ってくんねまぢでと感じるようになっているそうじゃ」

「そ、それは、誰が言ったのですか」

「隣国アイアンローズ公爵家の御令嬢じゃよ。魔神を取り押さえキレータ嬢を惚れさせ場を沈静化してくれた恩人じゃぞ」

「はっ、キレータが惚れた?ぼきの婚約者なのに??!?」

「破棄したのはお前じゃろがい」


 冷静に突っ込む父の声など既にドブールの耳には入っていない。

 彼の頭の中にあるのはアイアンローズ公爵家の令嬢を討伐しキレータを連れ戻すことだけだった。

 あの超巨体の女に肩を抱かれうっとりとしているキレータの姿を幻視して発狂しそうになる。


「よくもあのゴリラ女め……! いやあんなのは女として認めん!」


 絶対に婚約者を奪い返す。

 その為に自分から離れなかったチャーム男爵令嬢を使い捨てることだって厭わない。


 彼は一つの真実に気づいたのだ。

 そう、自分はあの口うるさくて不愛想な幼馴染のキレータを一番に愛していたということに。


 幽閉された塔。

 その窓に寄りかかりドブールは笑う。


「ふっ、僕からキレータを寝取った女め、俺もお前の女をまず寝取ってやる!!」

「寝てから言え虚け者が」


 重厚かつ華やかな声と共に塔の壁が砕け散る。


「な、なにごッッッ」


 ドブールは再び額にレンガを受け気絶した。


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魔神ベリアルさん描写も無く封印される ベリアル「ゴリアテッサ…なかなかの武人であった…」
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