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『青春なんてクソくらえと叫ぶ俺の前に、未来の嫁が現れた』  作者: やまはる


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第三話「目的」

第三話になります。今回はタイムトラベルの目的について話す回です。タイムマシンの細かい設定などは後々活動報告に書いておきますのでご覧ください。

 次回更新は遅くても2日か3日後になります。面白いと思ったらぜひ作品の評価してってください!

この時間、いつもなら夕食を適当に済ませ、鼻歌まじりに風呂に入っている時間だろうか。だが今日は違う、理由は俺の未来の嫁だと言う眼の前の美少女、天音卯月(あまねうずき)である。なんやかんやで今夜の夕食は彼女の手料理になったのだ。今はドンキに食材を買いに来ている。


「ねぇだんな様、なにかリクエストはある?」


正直、美女が作ったものなら泥団子だって喜んで食べることのできる自信がある。だがここは少し意地悪してみよう。


「ボルシチがいいかな、キャラメルマキアート付きで、」


なんとなく某キャンプ漫画で読んだ料理名を言ってみた。


「そんな小洒落たものは作れません、もー、真面目に聞いてるのに」


すねた顔も可愛い。出会って約二時間ほどの未来の嫁とする新婚プレイは最高だ、ん?もう結婚してるらしいし、プレイではないのか?まぁそんなことはどちらでもいい、要は最高に幸せってことだ。


「調子に乗ってすみません、ハンバーグでお願いします。」


そっぽを向いてしまった卯月に謝りながら今一番食べたいものをリクエストした。


「分かればいいのよ、わかれば」


卯月は機嫌を直したのか手際よく食材を選び始めた。

 その後卯月の布団類やパジャマを買って家に帰り、彼女の手料理で夕食を済ませた。嫁の手料理というだけで普段の何倍も美味しく感じた。


「だんな様、先にお風呂入ってきていいわよ」


夕食後、お風呂のチャイムが鳴り終えると同時に彼女がなにやら意味深な事を言ってきた。そういえばそうだ、彼女はこの家で風呂に入り同じ部屋に泊まるのだった。俺の理性は果たして今夜を乗り越えることができるだろうか。


「じゃあお先に」


 平静を装い風呂場へ向かう。俺は頭と体を念入りに洗いながし、大して温まりもしないまま風呂を出て寝間着に着替えた。もちろんパンツは新品


「あら、早かったのねだんな様。私も入ってくるけど、覗いたりしたらだめよ。」


「そんなことしないって、シャワーの音を聞くだけで十分です。」


「...まぁいいわ。そんなことより、私がお風呂から出たらちょっと話があるからまだ寝ないでね」


美少女が自分の家で風呂に入っているのだ、こんな状況で寝れるわけがない。俺は万が一の状況に備えて歯磨きとブレスケアを済ませ、卯月のシャワーの音を堪能した。

 その後、風呂から出た卯月は買ったパジャマを身に着け髪をお団子ヘアに縛り話し始めた。


「だんな様、今から私の計画を話します。だんな様にはこの計画に協力して未来を変える手伝いをしてほしいの」


できればもっと甘いお願いを期待していたが、なんとなく予想していた話だ。理由もなく過去に来て、理由もなく未来を変えようとするやつはいないだろう。ただ、未来を変えると言っても何をどう変えるのだろうか、


「ちょっと待って、計画に協力するのはいいけど世界征服とかはだめだからね?」


「そんなことしないわよ、変えるのは...だんな様の死という事実のみ」


聞き間違いか?いや、彼女はたしかに言った未来の世界で俺が死ぬと、たしか彼女は今から9年後の未来から来ている、俺の知らない9年の間に一体何があったというのだ。


「ちょっと待ってくれ、俺が死ぬ?いつ?どこで?誰に?」


「ちゃんと話すから落ち着いて...、今からちょうど7年後の2033年の9月3日、あなたは私の研究チームが偶然作り出してしまった時空を超える機械を完全なタイムマシンとして完成させようとしている途中に何者かによって殺害されたの。」


なんだそれ...。俺がタイムマシンを、?そして殺された?


「犯人は捕まってないし詳しい時間もわからない、私が仕事で家を空けている最中に殺されていたから。」


「...一つ、聞いてもいい?俺はなんのスキルもない平凡な高校生で、それが何故タイムマシンなんていうハイテクなものを完成させようとしてるんだ?」


普通に考えてありえない。俺は生まれてこの方タイムマシンなんてものを本気で信じたことなんてないし、ついさっき卯月が現れるまでそんなものが完成するのはずっと先の未来の出来事だと思っていた。


「それは、だんな様のお父様の職業が関係しているの」


「俺の親父?あの職業不定が?」


「まぁ後から知ることになると思うけど、だんな様のお父様はタイムマシンみたいなオカルトを研究する界隈ではちょっとした有名人でね、要するに、意外とすごい人だったてわけ。ちなみに私たちが出会う事になったのも義父様がきっかけよ」


まさかの親父のファインプレー。そして通りで職業不定のわりに俺の家賃と学費を払えるわけだ。誕生日には欲しがってたエスプレッソマシンでもプレゼントしてあげよう。


「つまり、親父と卯月さんがきっかけでタイムマシン制作を始めるってことか」


「きっかけはそれだったって未来の旦那様は言ってたわ」


きっかけは?つまりその他にも理由があるということだろうか、...まぁ俺のことだしまた二次元の影響でも受けたんだろ。


「へー。そんなことになるんだ、で、どうやって未来の俺が死なないようにするの?」


「だんな様が聞いたから答えてあげたのになんでそんなに興味なさそうなのよ、」


「ごめん、なんか想像つかなくてさ」


こればっかりはどうしようもない、いきなり未来で死ぬと言われて、それを止めるために協力しろと言われて、正直こんな状況、混乱しないほうが不自然だ。


「ま、無理もないか。計画はその都度説明していくことにするわ、今日はもう寝ましょ。」


気づけば時計の針は22時を回っていた。いつもならもう少し夜ふかししているところだが今日は違う。


「一緒のベッドで?」


「だんな様がどうしてもって言うなら一緒に寝てあげてもいいけど、変なことしないって約束できる?」


...できそうもないな、できない約束をして嫁に嫌われるのだけは避けたい。


「できないから、今日はおやすみのチューで我慢するよ。」


「そういうのはこの時間軸の私と結婚してからにしなさい。」


卯月はそう言うと、さっさと布団を敷いて横になった。一緒の部屋にいるだけなのにシャンプーとコンディショナーのいい匂いがする。俺は幸せな匂いに包まれながら眠りについた。


 翌朝、昨晩とは違ういい匂いで目を覚ました。ジューという肉が焼ける音と出汁の香り、そしてどこから見つけてきたのか俺のエプロンを身に着けた卯月。今までの人生でこれほど素晴らしい朝があっただろうか。


「おはよう、だんな様。よく眠れた?」


「おかげさまで、快眠だったよ」


「朝ごはん作ったから食べて」


味噌汁、ご飯、昨日の焼いたウインナーに目玉焼き。普通の朝食でも嫁が作るとこうも美味しく見えるものなのか。結婚歴が何年かは知らないがきっと楽しい新婚生活を送っていたのだろう。そんなことを考えていると真面目な顔をした卯月が口を開いた。


「それと今日の午後二時半に、早速作戦の第一段階を開始するわ。第一段階の目的はタイムマシン完成に最も貢献した男、伊勢(いせ) 正孝(まさたか)つまりは義父様の研究チームの調査よ。」


親父の研究チームか、タイムマシンなんてものを本気で研究してるとこなんて親父のチーム以外ないだろうし当然と言えば当然だ。だが犯人の動機がわからない以上下手に接触したらこちらの身が危ないんじゃなかろうか。


「調べるって言ったって、君はこの時代じゃ別の場所にしっかり生きてるんだし、無闇に人前に姿を晒すべきじゃないんじゃないか?それに未来で人を殺す可能性があるやつと接触するかもしれないんだし、」


「それについては問題ないわ、私は本来ここにいる人間じゃないからこの時間軸の私を知っている人が私を見かけても言われてみれば似てるかなくらいの認識しかされないわ。それにもし危ない目に会っても、だんな様が守ってくれるでしょ?」


それもそうだ、この作戦が決まった時点で未来の卯月がここにいるってことは少なくとも俺と卯月が結婚するまで俺が死ぬことはないということになる。死ぬことがないならいくらでも無茶ができる。


「それもそっか。じゃあ学校は昼には終わるから、それから...ってそういえば研究所ってどこにあるの?」


「あれ?言ってなかったけ、神奈川県藤沢市よ」


「藤沢ってたしか江の島とか某バスケ漫画の聖地があるところだよね、そんな観光地っぽいところで研究なんてできるの?」


「行ってみればわかるわよ。というかだんな様、学校遅刻するわよ」


時計を見ると時刻は8時03分、歩いて20分で着くとして始業が30分だから...遅刻ギリギリじゃないか、慌てて制服に着替え扉を開け..おっと、一つ忘れていた。


「行って来ます!」


「はい、行ってらっしゃい♡」


行って来ますのチューは無かったが心残りはない、俺は勢いよく走り出した。

こんにちは、やまはるです。今後はしばらく日常パートを書かせてもらい、シリアスな話に段々と移行させていこうと思います。タイムトラベルものですので先に説明させていただきますと、この世界は単一世界線型です。わかりやすく言うと過去を変えると別世界線に分岐してパラレルワールドが作られるのではなく未来が書き換わるということです。

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