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「再配達、恋もできますか?」  作者: ともり。
第二章 おかえりのある部屋 第二十六話 おかえり

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第二章 おかえりのある部屋 第五十六話 返信が遅い夜

# 第二章


## おかえりのある部屋


### 第五十六話 返信が遅い夜


週明け。


玲司は、朝から慌ただしかった。


電話。

修正。

急な確認依頼。


気づけば昼を過ぎていて、まともに休憩も取れていない。


スマホを見る時間も、ほとんどなかった。


夕方。


ようやく一息ついて、玲司は小さく息を吐く。


肩が重い。


疲れた。


その時、スマホが震えた。


【今日、帰り遅くなりそうです】


藤堂からだった。


玲司は少し目を細める。


【忙しい?】


既読。


少しして返信。


【再配達多くて地獄です】


玲司は思わず小さく笑った。


【お疲れさま】


送信。


既読。


でも。


そのあと、返信は来なかった。


夜。


玲司は仕事を終えて帰宅する。


静かな部屋。


スーツを脱ぎながら、ぼんやりスマホを見る。


未読はない。


でも。


藤堂からの連絡も止まったまま。


忙しいんだろう。


わかっている。


でも。


少しだけ、寂しい。


玲司はソファへ座り、小さく息を吐いた。


前なら平気だった。


一人の夜なんて普通だった。


でも今は。


“帰ったら話したい相手”がいる。


その変化を、自分でも持て余していた。


時計を見る。


もう二十二時を過ぎている。


さすがに今日は来ないだろう。


玲司はスマホをテーブルへ置く。


でも。


数分おきに、つい画面を見てしまう。


その時。


スマホが震えた。


玲司の心臓が反射みたいに跳ねる。


【今終わりました】


短い文章。


でも。


それだけで、胸が少し軽くなる。


玲司はすぐ返信した。


【お疲れさま】


既読。


数秒後。


【声聞きたいです】


玲司は、ゆっくり目を閉じた。


疲れているはずなのに。


会いたい。


声を聞きたい。


その気持ちが、自分だけじゃないことが、妙に嬉しかった。


玲司は小さく笑う。


そして。


通話ボタンを押した。


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