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King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第3章
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刮目 その6


 湯船に浸かり外を見渡す。


 鳥の鳴き声が聞こえてくる。


 風に揺すられた樹木の擦れ合う音が耳に心地良い。


 緑が目にしみる。


 仄かに立つ湯気が現実から俺を遠い世界に誘う。


 湯の香りとヒノキの香りが俺の自問自答の思考を停止させる。


 ・・・・・・・・・・


 どれ程時間が経ったのか。


 常に時間に追われていたこの数十年のしこりが、嘘のようにほぐれていく。


 軽い。


 心が軽い。


 ・・・・・・・・・・



 喉が渇く。湯船から出て、体を拭き、机に置いた腕時計を見て驚く。三十分経っていた。時を忘れる、とはこの事なのだろう。


 俺は今、心の洗濯をしたのだ。入浴は時間の無駄と決めつけていた自分が過去のものとなる。


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