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刮目 その2
「あの人はね… 私が家裁に送られた時の検事さんなの」
突如、クイーンの口調がガラッと変わった。何じゃコレ? 余りの激変ぶりに俺は激しく動揺してしまう。
「え…?」
「ほら、十六の時に… ちょっと無茶してね… 私、逮捕されたのよ」
「ど、どうしたクイーン… その話し方… いや待て、でも検事って… 何したんだ?」
「んー、族同士の喧嘩よ」
ああ、翔が話していたアレか。そう言えば当時、俺も聞いたことがあったな。全国紙ネタになったほどの大闘争だった筈だ。
「まさか、相手殺しちゃったとか…」
俺は唾をゴクリと飲み込む。まさか、な?
「殺しとけばよかったかも、あの人達」
いやいやいや。一体何人がその日地獄を見たのだろうか。それにしてもクイーンのこの態度… 日頃の毒舌べらんめえ口調からは全く想像が出来ないこの人格変化。これでは単なる品の良い美しい美魔女ではないか!
見事にハマっている美しい浴衣姿とこの淑やかな態度に、俺の心の奥底に何かが灯った気がする…




