表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第3章
79/341

人ノ道 その1


 非常に非情に気まずい空気の中、車は小田原を過ぎ、箱根口で自動車道を降りる。箱根登山鉄道を右手に感じながら国道を登っていく。銀行時代の先輩に、正月にこの道を駆け下りたことをいつも自慢していた人がいたな。


 蒲鉾屋がやけに目に付くがそれ小田原名産だろ、箱根と関係あるのだろうか、なんて思っているうちに箱根湯本に近付く。もの凄い人出だ。


 何年か前に噴火騒ぎですっかり客足が遠のいたのが(と山本くんが言ってた)嘘のようだ。多くの人が自撮り棒を振り回している。俺の左隣には、この棒を絶対持たせてはならない人間が、物欲しそうな顔で観光客を眺めている。


 それにしても土曜日とは言え、これほどの人が温泉目的(恐らく)で旅に出ていることに改めて驚く。旅とは程遠い仕事をしてきたとは言え、思えば家族旅行の一つでもしてきたかと問われれば首を振らざるを得ない。己の出世、仕事、女、その次に家族。土日も休日出勤、GWや盆暮れも家庭を顧みず仕事仕事、時々オンナの日々。


 当然、葵を箱根に連れて来てやったことなど、一度も無い。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ