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King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第3章
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戦乱 その2


 クイーンの店の前に定刻に到着すると、咥えタバコの彼女と緊張感溢れる翔が突っ立っている。クイーンは超高級旅館、と言う事でコイツなりに気を使ったのか翔の指導の下なのか不明だが、いつものTシャツに穴あきジーンズ、では無く一丁前にスカートなんて合わせてきている。それに白のニットのセーターが良く似合っている。馬子にも衣装とはよく言ったものだ。



 翔もいいとこの若者らしい格好、ボタンダウンシャツにグレーのニット、プレスの効いたチノパンにスニーカーといった出立ちだ。あの女の血縁とは思えぬ立派な着こなしに感動を覚える。


 葵が助手席を飛び降り、翔の元に歩み寄る。淡いピンクのセーター、くるぶしまでのロングスカート、革のブーツ。二人が並ぶと、門仲カップルとは思えない、山の手カップルだ。


「ふーん、いい車乗ってんじゃねーか、さすが元エリート銀行員ってかコラ!」


 全くもっていつもの感じでクイーンが助手席に乱暴に飛び乗る。俺は横目でジロリと睨みながら、


「今日はありがとな、そんでよろしくな」


 と一応礼を言う。


「おおお、新車の匂いがするじゃねーか、どれどれ、んだよ買ってからまだ800キロしか走ってねーのか、よっしゃ、これからはアタシが乗りこなしてくれる。カッカッカ」


 旅行やゴルフ、アウトレットへの買い物なぞてんで行かない俺は、普段車を全く使わない。こんな奴に汚されるくらいなら、これからはしこたま乗りこなしてやる、そう誓いつつ車を発進させた。



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