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決定 その9
「へー、結構かかるんだね。ねえ。あの人と二時間もドライブ出来る? ぷっぷっぷ」
葵が意地悪な笑顔を向けてくる。
「無理無理無理。絶対ムリだわ。葵たちいてくれて、本当に感謝だよ」
…… できれば一緒に温泉旅館に来て欲しいです。
「でしょーー。お小遣いはずんでねー きゃ」
「ははは、仕方ないなーー って… あーー、コラ! お前いつの間にスマホ復活してんの! って、母さん、頼むよー、あんま甘やかさないでよ」
つい先日、ウソをついた罰として止めた筈のスマホをチャッカリと使っているのに気づき、母に猛烈な抗議を入れる。
「だってあんた… 携帯無しで外出なんて、あたしゃ心配で心配で…」
「そーだよー。スマホ無いとその分ずっと翔くんと一緒にいなきゃ きゃは」
すっかりご機嫌な葵なのだが。
「…お前さあ。気をつけろよ」
「何が?」
「娘ながら、お前ちょっとウザい」
「ハアー?」
「重い。その若さでそんだけ束縛とか、重過ぎる。翔君、かわいそうだ」
葵は怒りもせず、むしろ哀れな瞳で、
「それはパパが軽〜い恋愛しかしてこなかったからでしょ!」
母も葵に乗っかるように、
「そーよー、あんたってばさあー」




