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King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第2章
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決定 その1


「お邪魔しまーす」


「どーもー」


 その翌日の夜。会社から帰宅した俺は、母、葵の三人でクイーンの居酒屋を訪れる。少し遅れて翔もやってくる手筈である。当然健太は呼ばない。むしろガセネタ掴ませて、この場から遠ざけてやった。


 シロブ、もとい、忍は仕方ない、放置だ。まあ空気は読めそうな女だから大丈夫だろう。


 大人達はビールで乾杯し、まずは他愛のない会話を開始する。程なく翔が引きつった顔で店に入って来る。


 決戦のゴングが鳴り響くー



「ほんと若いですよお、お婆さま、に見えません全然。フツーにお母様ですよお」


 葵が見え見えのおべっかをかます。すかさずクイーンが、


「お前、葵、っつったけ?」


「え? はあ」


「そーゆーの止めな。お前の腐ったクソ親父も、そーゆーおべんちゃらは絶ってー言わねえ」


 クイーンが葵を睨みつけて低い声で言い放つ。翔は真っ青な顔となり、


「お、おばあちゃん、ちょ…」


 葵も全身をブルブル震わせ、目に涙を浮かべー あれ?


「別に、おべんちゃら言ったわけじゃないっすけど」


 場が凍りつく。え、何、今の。葵ちゃんなの? 今の。嘘…


「ふーーーん。言うじゃん、若いってこえーわー、何言っても許されるってか、コラ?」


「お、おばあちゃん、ちょっと…」


「本物の若さが若作りに負けるとは思えませんが何か?」



 パリーン、パリーン、パリーン。俺と、クイーンと、そして何故か忍のジョッキが自由落下後に砕け散った。どうやら葵の作戦も砕け散ったかに思えたその時―



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