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King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第2章
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衝撃 その7


「ゴホゴホ。では、その可能性を何かしらの努力で上げる、という方向性についてはどうでしょうか。例えば、地域のサークルに参加する、スポーツジムに入る、同窓会に出席する、とか」


「お見合いなさい、お見合い! 私聞いて回るわ! あ、前田さんとこのカナちゃん…」


 お袋が急にテンションを上げながら俺に掴みかかる。


「何で母さんテンション上がるの。そーゆーのホントいーわ。ふーーー」


「ねえ、付き合う前に絶対私に相談してよ」


 葵が情熱的な冷たい目(?)で俺を睨みながら呟く。


「いやいやいや、だからそーゆーの…」


「出会いサイトとか有り得ないからね。私のお母さんになるかもでしょ?」


 俺は肩をすくめながら、呆れ果てた顔で


「いやいやいやいや、もーさー。ね、翔くん。こんな感じなのよウチの家庭。薄っぺらく相手を選び与えようとする母、亡くなった母以外母と認めることのない娘。そしてもう勃つことのな…… おっと…(あぶねー)」


「気持ちは分かりますが、金光さん自身が現状から少し勃ち上がって頂かないと」


「え… あ… はい、最もかと(あービックリした)」


「でも本当に行き詰まりましたね。もう僕らではどうしょうも…」



 翔が本当に申し訳なさそうに頭を抱える。なんていい奴なのだ、どうでも良い彼女の父親のために、高い知能をフルで使ってくれるとは。やはり葵にはもったいなさ過ぎる。高校進学を機に彼女と別れるように進言しようと心に決めた時。


「あっ…」


 突然、葵がすっとんきょな声を上げる


「何?」


「パパ、翔くん、こんなのどお?」



 黒い革の手帳をチラリと眺めながら… いや、この時本当にそう見えたんだ… 葵は話始めるのだった。



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