表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第2章
50/341

激変 その1


「困った事になった。クイーン、ちょっと聞いてくれ…」


「お、おう、何だよ、話だけなら聞いてやるぞ」


「それが聞いてもらうだけじゃ駄目なんだ」


「な、何だよ、またアタシの顔に何かぶっかけ…」


「断じてその類の話ではない」


「ま、まあ、じゃあ話してみろや…」



 それは、あれからひと月ほど経った今日の会議。


 件の山本くんはどれ程頑張ったのだろう。彼の企画が役員会議で見事に採用される。


 正直大して斬新的な企画でも画期的な企画でもない。が、これまでどちらかといえば若年層にターゲットを絞ってきたこの会社が、顧客の年齢層を拡げていこうという、会社的には一大冒険的な企画なのだ。


 その企画とは、いきなりシニア層を取り込もうとせず、まずは五十代から攻めよう、というものなのだ。簡単にいえば自分の親の層を試しに引き込もう的なイメージだ。うん、悪くない。


 山本くんは各年代別人口、居住分布、可処分所得、移動可能地域なども引っ張ってきて、大学生サークルのイベントとは思えない程この会社的には立派な、まあ普通の会社なら普通の企画書を作り上げてきた。


 戸惑ったのは未だサークルのノリの社長以下の幹部達。これまでどんだけノリで仕事してきたんだよ。てか、良くそれで会社経営してきたな。よくウチの銀行… いや、あの銀行がここに融資してきたものだ…


 会社の顧客層を拡げる、即ち業務の拡大。今まで内輪でワイワイ楽しくやってきたのだが、これからは自分たちのよく知らない客層を相手にしなければならない。


 そこまでして会社を大きくしたいのか、もっといえばそこまでして儲けたいのか。その覚悟が経営陣に試される企画なのだ。


 それ自体は全く問題ない、寧ろまだ足りない。この若き幹部達に決定的に不足しているのが、自分達が会社法に定める所の営利法人だという認識の浅さなのだ。


 おっと、これくらいにしておこう。折角こちらも彼らもいいベクトルに進み始めたのだからな。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ