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変化 その8
「今の会社がさ、旅行代理店だって言ったよな。これまでさ、ぼーっと一年過ごしてきたから、これからは少しは真面目に仕事に取り組まないと、ってな。それで、お前ら庶民が旅行にどんなイメージ持ってるか知りたくてな」
するとクイーンは目をキラキラさせて、
「おいおい! タダ飯! タダ風呂! いーじゃんいーじゃん! やっぱ持つべきは中学の友だねえ」
「おっ いいっすねー。頼みますよ、キングさんー アタシと姐さんに高級旅館、送迎付き、飲み放題付き、ポッキリ9800円!」
「俺も俺も! 頼むよー専務、俺、白骨温泉がいいなあー」
「あそこいーよなー。でもあたしゃ一度登別温泉って行ってみてーわー」
「いいっすねー。東北、冬の頃行ってみたいっすねー」
北海道な。
「ま、おいしい話あったらアタシらに溢さず持ってこいやー 佃煮おかわりすっか?」
しねーよ。
それにしても、全くもって意外だった。毎日毎日をカツカツで過ごしているこんな奴らですら、こよなく旅行を、特に温泉を楽しんでいるとは。




