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承認 その8
「分かるかよそんなの! 娘にちょっかい出している何度でもぶっ飛ばしたい奴が… 俺を苦しみから解放してくれるほどの神の様な男なんだぞ!」
「お前の苦しみ?」
透き通った瞳がそっと呟く。
「ああ。俺は身体が動かなかったんだよ。目の前の倒れている爺さんを助けるどころか、一歩も動けなかったんだよ」
「…」
「ああ。里子が… 妻が死んでからこの三年間、オレは一歩も進めなかった。足を前に運ぶことができなかった」
「…」
クイーンが俺の手をそっと握る。不思議な温かみが心地良い。
「仕事にやる気をなくし… 家庭を顧みることもできず… 何の希望も持てず… くだらない一日が過ぎていくのをただ茫然としていることしかできなかったんだ」
「…」
「だけど、あの子がオレを動かした。あの子の尊く熱い心が、見ず知らずのジジイを絶対に助けてやると言う情熱が、俺の凍り付いた心を溶かしてくれたんだよ!」
俺は何を話しているのだろう、どうしてこの女に胸の中の腐り爛れた思いをぶつけているのだあろう?




