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King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第1章
35/518

承認 その5


 少年の動きが停止し顔が引き攣る。


 俺は少年の顔をまっすぐに見つめ、ゆっくりと深呼吸をする。


 少年は眼を見開き口をパクパクさせて、掠れた声で何か言うと、頭をペコペコ何度も下げて勝手口からヨロヨロと出て行った。


 その姿を眺めながらクイーンは大爆笑しており。


「ぶははー 滅茶苦茶ビビってるよアイツ、おもしれー」


「言うな」


 事実を受け止めるのに精一杯の俺は、そう呟くのがやっとであり。


「修羅場じゃん修羅場、アイツ逃げ出したなこれ。夜逃げや夜逃げ、ぎゃは」


「言うなっ」


 この数年で最も困惑中の俺を指差しながら、


「娘をたぶらかした奴出てこいー ひーすみません、まだ先っちょだけですうー 許して貰えるなら奥ま… ブギャッ」


 気が付くとジョッキの中身、即ち飲みかけのビールを彼女の顔面にぶっかけていた。



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