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唯我独尊 その7
歌が始まりしばらくすると、皆は呆然として黙り込んでしまい、車内はカラオケ音楽に乗せたプロレベルの歌声に満たされていくー 上手い、上手すぎる…
俺も思わず後ろを振り返り、踊り付きで歌っているクイーンを凝視してしまう。
「今の方、プロの歌手、ですよね?」
運転手さんがハンドルを握りながら俺に囁く。
「いや… ただの居酒屋のママですよ…」
「あの… リクエストしてもいいですか?」
「一応、伺いましょう……」
そのリクエスト曲の『新東京国際空港第一ターミナル』を伝言ゲームで後ろに送ると、即座にリクエストにお応えしてくれる。
俺たちは渋滞でピクリとも動かない車内で、クイーンの美声を存分に満喫し旅愁に耽っていたのだった。




