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全国制覇 その4
「はい専務。全てちゃんと綴じてありますので、このままお渡しください」
出来上がった旅のしおりは、いつの間にか立派な表紙も添えられており、とても素人の出来とは思えなかった。いや素人じゃねえな、旅行会社なんだから。
「どうもありがとう。これからもよろしく頼むね」
「お言い付けくださればいつでもいたしますが何か?」
俺は山本くんに視線を送ると、彼は両手ですみませぬ、と俺に謝る。
その後しばらくして彼を連れ出し、
「あの子、すごく優秀だな。ちょっと話し方は変わっているけど」
山本くんは俺の奢ったアイスコーヒーを飲みながら、
「今年の新卒入社の中では、飛び抜けて優秀なんですよ。下手したら僕なんかよりもずっと気の利いた企画書作っちゃうし。まあこれから色々と目をかけてやってくださいね」
いやいやいや。これ程出来る子は銀行時代も中々いなかったぞ。一体この会社。どうなってんだよ…




