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喧嘩上等 その7
山本くんは読み進むに従い、額から大粒の汗を垂らし始める。ありえない、信じられないを連発しつつ、俺にその事件の内容を説明してくれている。
何でも対立するグループが当時中二の最年少グループ員を拉致、更に暴行を加えしかも男友達に… 事件は俺らが高一の時に起きたらしい。ん? 中二のグループ員? というと2コ下 … え、まさか…
「そっす。それアタシっす。拉致られて輪姦されたの」
忍はニッコリ笑いながらカミングアウトした。
俺は頭が真っ白になる。
なんだと? この子はまだ13、4の頃に、この世の地獄を経験しただと?
まん丸の顔に厚い安化粧。見た目は俺やクイーンよりも老けており、髪も染色が抜けかかっていて白髪も目立つ。だがその笑顔は誰よりも明るく何よりもパワーをくれる。
全く知らなかった。いつ来ても圧倒されるほどの陽気で、仕事に人生に疲れた俺、客達を元気づけてくれている忍が、まさか過去にそんな辛く悲しい出来事があった事を…
全く知らなかった。人生のどん底に突き落とされても、誰よりも明るく楽しそうに振る舞える人間が存在するという事実を……




