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King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第10章
310/550

喧嘩上等 その2


 地下鉄有楽町駅までの道すがら。


「金光さん、誘う相手間違ってますって。村上さんとか田所さん? 女子社員を誘わなくっちゃ。金光さんは彼女達と上手くいってないんですから、もっと積極的にコミュニケーションを取らなきゃダメですよ」


 と説教されてしまう。こいつ分かってんだか分かってないんだか、微妙な奴だな。



 俺は前職のあらぬ噂(まあ、半分は当たっているのだが)を信じ切って、俺を徹底的に無視しているこの会社の女子社員達と、無理矢理仲良くなろうなどと微塵も思っていないし、その気持ちも全くない。


 こっちが指示した仕事はそこそこやってくれるし、出されるお茶にゴキブリや蜘蛛の死骸が入っていたこともない。彼女たちに前職での俺のやらかしを弁明する気もないし、理解して欲しいとも思わない。そう、今の状態のままでも仕事は走るし業務に差し支えることは何もない。


 どうせこんな小さな旅行会社に勤めている程度の、大した技能や知識なぞ持ち合わせているはずも無い彼女たちに、何も期待していないし何も望んでいない。


 まあ、若干名メスの匂いがプンプンしており俺のオス本能を刺激する輩がいないで無い、が、敢えて振り向かせようなぞ微塵も思っていない。



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