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狂喜乱舞 その5
この数ヶ月の付き合いで、コイツのことでわかったこと。
嘘つくときに視線が斜め上を向くこと。
コイツ、絶対に覚えている。俺たちが何を話し、俺が何と話しかけたか、を。俺が忘れているから、それに合わせてくれてるのに間違いない。
これ以上このアルバムを一緒に見ているとコイツを哀しくさせてしまう。情けない、何一つ思い出せない自分が。
「それよりキングッ 頼むぞ、ホテル! アイツらが喜びそうな、豪華でキラキラしたトコな」
そうか、お前、本当はキラキラしたホテルが好きなんだな、今まで連れて行ったような渋い和風な旅館より? それよりも、日光、か。ううむ、日光、日光……
「俺、日光ってそれこそあの修学旅行以来なんだよな… ま、会社の優秀な部下に任せるわ」
「んだよ、頼りにならねえなあ、ったく… お めー は…」
不意に肩に重みを感じる。え…? クイーンが俺にもたれて船を漕ぎ始める… こんな事は初めてだ。車の助手席ではよく鼾かいているのだが。




