一心同体 その8
「おーーい、みんなーー、ちょっと注―目。えー、只今、金子先生のご発案で、深川西中オトナの大修学旅行っ in 日光! が決定されましたあーー」
店内が今宵一番の盛り上がりを見せる。ヤンチャ軍団も、不良グループも、真面目グループも雄叫びを上げ、何だか勝鬨に聞こえるぞ…
「つきましては、先生と相談し日程を調節したいと思いますう。尚この旅行を全て取り仕切るのが、今や飛ぶ鳥の羽も落す勢いの、有名旅行代理店の専務取締役を務めまする、キングこと金光軍司クンですうーー」
おい健太、何を勝手に… 飛ぶ鳥の羽じゃなくて、飛ぶ鳥、だろうが。人の会社を勝手に落とすんじゃねえ!
「このキングは、何と、あの、俺たちの永遠の愛怒流、クイーンこと島田光子さんを虎視眈々と狙う、俺ら西中男子の敵でありますっ」
ふざけるなぁー ブッ殺すっ 死ねー
かつて聞いた事のない大ブーイングだ、おしぼりや割り箸が飛んでくる。何故だか忍まで俺に唐揚げを投げ付けてくる、こら食べ物を粗末にしてはー
「だが、俺らもオトナだぁ、もしその償いにぃー、日光の高級旅館、一泊二食付き9800円送迎代込みならー どーするみんな〜?」
「許すー」
「恩赦ーー」
「認めたーーー」
「ご愁傷様ーーーー」
そんなので許してくれるのか… 何と慈悲深い奴らだ… いやいやそんな話ではなく… そして何件かお悔やみの言葉を賜ったぞ?




