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一心同体 その6
「なーーーに辛気くせえんだよ、こっちは」
ジョッキ片手にクイーンが入ってくる。
「卒業式ん時、メッチャ盛り上がったって話。あれ、クイーンは卒業式出れたんだっけ?」
「あー、卒業式は何とか出れたわー」
先生はしみじみと、
「コイツはなあ… 卒業式はともかく、修学旅行とか参加できなかったんだわ。大人の事情ってやつでさ。ホント悪いことしたよな… 当時の大人…」
「ま。しゃーねーわ。やっちまった事の落とし前だからなあ」
「でもクイーン、ホントは修学旅行とか行きたかったろ?」
あれ、そうだったんだ、コイツは修学旅行に参加しなかったんだ… 全然覚えていないわ…
「そん時はそーでも無かったけどよ、この歳になるとあん時行ってれば、オマエらとそん時話で盛り上がってたのになーとか、ちょっと思うわ」
先生が俯く。俺らも俯く。ちょっと空気が重くなったのを振り払うかのように、
「へへ。行ってみたかったわ、修学旅行。オマエらどこ行ったんだっけ?」
「日光。行ったことあるか?」
「ねーわ。へー。日光かあ。どんなとこよ?」




