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夜露死苦 その9
クイーンはちょっと照れた顔で先生にゆっくりと近づいていく。
「変わんねえな 金八っつあん。元気そうじゃん…って、な、何だよ、泣くなよ…」
「お前… あのお前が… こ、こんなに… 立派にー ハウっ」
先生が大粒の涙を溢しながらクイーンの両肩に手をかける。
「ったりめーだろ。やるときゃ、やるんだよ、アタシは… よう」
「いーや。お前は頑張った。誰より一番頑張った」
「んなこと… ねえよ」
クイーンの目にみるみるうちに涙が盛り上がる。
「子供産んで立派に育てた。先生ちゃーんと知ってた。一人で、良く、頑張った」
「……」
俯いて、鼻を啜る。肩が震えている。こんな彼女を見るのは初めてだ。
「ああ。お前は凄い。ホンモノのクイーンだ。誰が何と言おうと、お前はこの町の女王だっ」
クイーンが先生に抱きつく。何かを言っているが嗚咽で言葉にならない。彼女が一番欲しかったもの。これまでの頑張りを誰かに褒めてもらうこと。そして…




