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夜露死苦 その1
今日から東京は梅雨明けらしい。数日前から気温がグイグイ上がっており、蒸し暑いことこの上ない。
今夜も仕事帰りに『居酒屋 しまだ』に向かう。もう三ヶ月になるのか、この店に通い始めてから。そして、俺の仄かな恋も同じだけの月日が過ぎている。
中学生の頃の同級だった島田光子は、あの時代この地域で『クイーン』と呼ばれていた有名な不良だった。部活と生徒会に没頭していた俺でさえ知っていた。当時は全く交流がなかったので、三ヶ月前偶然知り合って初めて彼女を知った。
暖簾をくぐるといつものメンバーだ。やはり同中だった俺のほぼ唯一の地元の友人、高橋健太。地元で左官屋をやっている。本人はインテリア専門店とほざいているが、まあ、左官屋の親方だ。
この店を手伝っている小林忍。その様相からつい『白豚』と口走り、たまにド突かれる。クイーンのかつての不良時代の舎弟? 舎妹。そう言えば、かつての付き合いがどんなのだったのか、まだ知らない。




