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待宵草 その2
ああああ! 皆はようやくゆうこのことを認知する。
「確か好感度も毎回上位じゃないですかね、おい企画部、今すぐに調べろよ。全くやる気ないのな、おたくの上司がこんなに頑張って引っ張ってきた人脈に」
営業部長の迫田が歯軋りしながらスマホでググる。すると怒り顔が徐々に驚き顔に、やがて
「常務、社長。この方、物凄い人気です、老若男女から分け隔てなく。しかもちょっと天然ボケがあるせいか、ネット上で『天然女王ゆうこりん』と呼ばれて絶大な人気が…」
三ツ矢がフンと鼻で笑いながら、
「これだよ。山だ温泉だと言ってばかりだから、世間の好感度も流行りも把握できていない。少しは金光専務を見習うといいんじゃないか、企画さんは」
迫田は血の涙を流さんばかりに目を見開き三ツ矢を睨みつける。
まあ、でも、今日のところは三ツ矢の言う通りだな。甘んじて彼の批判を受けるしかないぞ迫田。
「で、専務。やるのですね、『あおば』で句会。これ、千載一遇のチャンスですよ、我が社の名前が日本中に流れる当社始まって以来の最大の機会ですよ、分かっていますか常務、社長。もしこの句会を大成功させれば、そしてその模様をテレビ中継やネット配信すれば」
いつの間にか全員が三ツ矢の話に夢中になっている。俺も。
「日本中が、いや世界中が『鳥の羽』を知るのです」




