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朝涼 その3
三津浜への運転中、改めて昨夜の事を思い浮かべる。部屋飲みの終盤は酔い潰れてほぼ記憶に無い。気がつくと川の字の真ん中だった。
そして。ゆうこの温もりは意図的なものだったのか、それとも夢遊的なものだったのか。
恐らくは前者であろう。
聞いて、ええそうですよ、と答えられても困るので、俺的には無かったことにする。
本当に危険なオンナだ。少しの油断、ちょっとの甘えが身を破滅へと導く。今後は少し距離を置く事を決意する。
そして… クイーンの寝言。
俺の下の名前を切なげに呟いた。二日酔いの頭に今でもしっかりと残っている。寝たふりなんて芸当は絶対に出来ないアイツの呟き…
彼女の気持ちを聞いてみたい。きっと若い頃なら正面からぶつかって聞いていただろう。
でも今は聞かない。違う答えが怖いのではない。
それよりももっと感じたい。もし少しでも彼女が俺への想いがあるなら、それを感じたい。言葉にすることはない。その仕草、その立ち振る舞いで俺を感じさせてくれ。
それで、いい。いつか、その時が来れば、きっと……
「せんぱーい… 沼津市街まで来ちゃってるけど、三津浜って…」
やれやれ。またやっちまった……




