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目に青葉 その1
吉田屋旅館を後にした俺たちは、『あおば』に向かいながらそれぞれの想いをぶつけ合っている。それにしてもいつもはアレな二人だが、ちゃんと母親なのが実に微笑ましい。
「いいなーなんか。これってアレか、『運命の出会い』ってヤツか?」
「まさか先輩の息子さんと純子が… ホント、これぞ『宿命』だったんですよお!」
「ウチの葵とオマエんとこの翔といい… なんかあんのかもな、本当にー」
「私とせんぱいの間にはまだ何もありませんよ! さあこれから二人でーきゃ」
「って、ゆうこテメエ何どさくさに紛れてー!」
「だって先輩。せんぱいの事好きじゃないって言ってたもん!」
「だから、それな、いや、そんなんじゃなくて、っつうか…」
これだけ狼狽えるクイーンは初めてだ。そのきょどり方が実に半端なくて、当事者ながらつい微笑んでしまう。




