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King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第7章
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みずげんか その2


「おーい、龍二―、来たぞー」


 クイーンが建物を震わす程の大声で叫ぶ。こら動物が怖がるじゃないか…


「あらあら光子さん、お久しぶりね」


 受付の初老の女性が笑顔で出迎えてくれる。


「おー、キヌさん、久し振りー元気そうじゃん。今日はダチ連れてきたから、よろしくなー」


「龍ちゃんから聞いてるわよ。この後、修善寺でゆっくりしていくんだら? いいわねえ」


 キヌさんが目尻を垂らしながら言うと、


「まーなー。で、龍二はー?」



 診療室の扉がそっと開き、背が高くほっそりとした気難しそうな青年が顔を出す。クイーンの面影を残しながらも、銀縁の眼鏡をかけて非常に知的な面立ちだ。



 俺は軽く頭を下げながら、笑顔で


「初めまして。光子さんの旧友の金光です」


 俺を一瞥し、無言で軽く頭を下げる、つまらなさそうに。


 ゆうこが丁寧に頭を下げながら、


「間宮由子です。今日はお世話になります」


 彼女を一瞥し、口元で何か呟きながら頭を下げる、面倒臭そうに。


 純子ちゃんがペコリと頭を下げながら、


「娘の純子です。ウチのパドスがお世話になります…」


 彼女を一瞥もせず、キャリーケースのパドスにすっと寄り、優しく頭を撫でながら


「よく来たね。遠かっただろ。こっちにおいで」


 メガネの奥のクイーンに良く似た目を優しげに細めながら、飼い主を完無視し、パドスちゃんを優しく抱えながら診療室に入って行った。



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