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涼風 その7
「ああ、綺麗。久しぶりだな… 都会から出たの」
純子さんは目を覚ました様だ、窓の外を眺めながらそっと呟く。
「もうすぐだよ。お腹空いたんじゃない?」
「窓、開けていいですか?」
…… この子も何かマイペースなんだよな。母親のコミュ力は受け継がなかったらしい。
「あーーーー 気持ちいいー」
夏の空気を嬉しそうに吸い込んで声が弾んでいる。
「と言うか私、母とドライブなんて、初めてかも知れません。金光さん、本当にありがとう」
ようやく心の蟠りが少し解れたようだ。さっきまでと声の張りが全然違う。
「はは、どういたしまして。彼氏とはドライブとかしないの?」
「この子、男の人と付き合った事ないんですよー」
「ママっ、恥ずかしいでしょ」
いつの間にかゆうこも起きた様だ。それにしても、この恋多き母の娘なのに?
「純子さん、とか言ってホントはステディな人いるんでしょ?」
だって母親譲りの正統派美人系列な容姿だし。
「と言うか私ずっと女子校だったんです。就職してもそんな時間無く。と言うか… 付き合うとか… 人を… 男の人を好きになった事、無いんです」
この子の口癖、何か泉さんを思い出す…




