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King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第7章
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雲の峰 その6


 週間予報の通りに海の日の翌日、関東地方は久しぶりの快晴である。夜半まで降っていた雨もすっかり上がり、その痕跡を朝の路面に薄っすらと残すだけである。


 朝の天気予報によると、梅雨前線が北上し暖気が南から入り込むので、ジメジメとした夏の暑さの始まりとなるらしい。


 それに合わせて俺はポロシャツにチノパン、素足にローファーを履き家を出る。一応ジャケットも後部座席に放り込んであるが、まあ使うことはないだろう。



 母に間宮由子先生のサイン、出来れば一句を添えてと色紙を渡される。ああいいよと言うと、耳元であんたフラフラしちゃ駄目よ、なんてこっそり言われる。ああやはりこの母には見透かされているな、大丈夫だよ、と答えて車に乗り込んだ。


 車の運転はいつ以来だろう、ひょっとしたら梅雨前の箱根旅行以来かもしれない。元々それ程ドライブが好きな訳でもなく、ましてや車にこだわりがある訳でもないので、乗っている車は4、5年前の銀行員時代に伝手で買った国産車だ。杉並の高級住宅地では普通だが、この下町ではデカすぎて運転が面倒だ。次の車検の時にでももっとコンパクトな車に変えてやろう、そう決心しながら『居酒屋 しまだ』目指してノロノロと車を走らせる。



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