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あおうめ その6
歩きながらしみじみと思う、この春までの俺からは想像を越えた生活の変化っぷりを。誰かに見送られて家に帰るなんて。そしてすぐに又会いたくなるなんて。
角を曲がり側に店を振り返る。
クイーンはiQOSを吸いながらじっと俺を見守っている。
この瞬間が、堪らなく愛しい。そして切ない。俺が見えなくなるまで彼女をきっと店の中には戻らないのだろう。
もし車に乗っていたなら、五回ブレーキを踏んでやりたい気持ちになる。
もしバイクの後ろに乗っていたなら、五回ヘルメットに頭突きしたくなる。
これは、もはや、恋。そう、きっと、恋。
それに違いない。俺は夜空を仰ぎながら、大声で叫びたくなる衝動を抑える。
振り返る 君が見守る 梅雨明ける
…… 素晴らしい。間宮先生真っ青の、会心の出来だ。
今宵も満足げに鍵を開けて玄関の扉をそっと開けた。




