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あおうめ その4
来た時とは打って変わって元気そうに店を出て行ったゆうこの後ろ姿を眺めながら、またもや健太が不貞腐れる。
「まーた俺だけ仲間外れだし。いーよなー、伊豆の高級旅館? そこに女子三人と一緒に? しかも会社の金で? あーー、やってらんねーー、ちくしょう!」
割とかなり本気で凹んでしまった健太。なんだかすこーしだけ可哀想になったので、
「今度、会社の部下に割安の温泉ないか、聞いておくからよ。嫁さんと行ってこいよ」
すると、パッと表情を明るくし、
「おおおっ そいつは恐れ入谷の鬼子母神ってか、頼むぜマジで!」
コイツには世話になった、忘れないようにスマホにメモしておこう。
「キンちゃーん、どーか哀れなこの白豚めにも、格安の温泉を……」
…… 遂に、自ら名乗り出したか、哀れなオンナ…
「よーしわかった。忍ちゃんの分も聞いておこうかな、ほんといつも世話になってるからな… あ。もちろん彼氏と、行くんだよね?」
忍は満面の笑みで、
「そっす。今度紹介しますよ」
「うんそれはいいや。まあ任せとき、いい旅館聞いとくからさ」
絶対、プロレスラーみたいな怖いヤツに決まっているので、会うのは遠慮しておこう。




