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King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第6章
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栗の花 その7


「ハアー? 店あんだけど… それに、またこないだみたいなスッゲー旅館だろ… やめとこっかな…」


 クイーンはガラスの破片を片付け終え、新しいジョッキにビールを注ぎ込む。のだが、半分以上溢してしまう。そんなクイーンをチラ見し、ゆうこはニヤリと笑う。


「あおば… ホントですか?」


「ゆうこちゃん、知ってるよね? 修善寺の名旅館」


 ゆうこは遠くを眺める仕草で満面の笑みを浮かべながら、


「昔よく行ってました。大好きです」


「え…」


 胸の鼓動が跳ね上がる。急に息苦しくなる。


「あおば、大好きです」



 胸の鼓動が収まる。ああビックリした。こんな美人に真正面から好きですなんて言われたら、心臓が呼吸を停止してしまう。ん? 何を言っているのだ俺は?


「じゃあ二人で行きましょうよ! 先輩お店お忙しいですしね」



 ゆうこが俺の腕を組み、その芳醇な胸を押し付けてくる。同時に高級な香水の匂いに包まれ、産んでくれてありがと、と死んだ父に感謝する。ん? 何かおかしいぞ俺?



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