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ドクダミ その6
健太と忍が何やら話し込んでいる最中。間宮由子がそんな俺の心の動揺を狙いすましてー呟く。
「そっか。せんぱいはまだ光子先輩の事、本当に好きなわけじゃないんだ…」
確かに、この間宮由子ならばー 俺に『似合う』のだ。大卒、大企業勤めからの知性派芸能人。育った環境は大分違うが、学んだ知識や立ち振る舞いはほぼ共通している。
恐らくクイーンは俳句と狂歌の違いすら分かるまい。俳人イコール廃人だそうだから。そう考えると俺が一緒に居て価値観を共にし、知的探究心を満たせてくれるのは間違いなく間宮由子のような女だ。
だが。
忍と健太がハアーと溜め息をつく。
俺も上を見上げて、何なんだろうと考える。
この歳になって人を好きになるって、何なんだろう。若い頃の恋愛とは確かに違う。あの頃のような、会いたくて会いたくて眠れぬ夜も、ちょっとでも声を聞きたくてダイヤル回して手を止める事も、確かに無い。
しかし俺はあの箱根以来、クイーンの事で頭がいっぱいなのだ。




