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カタツムリ その5
「まあー、でも由子は… ねえー」
「うんうん… 由子はねえ」
「ちょっと、二人とも… もう」
責任を感じたのか、場の空気を変えようと三人組が彼女の家庭について語り出す…
「実は私… バツ付いてるんです…」
健太は仰天し、いや俺も仰天し。
「えーーーー マジマジマジ? じゃあ今独身?」
「はい。娘と二人で暮らしています」
「へーー。この辺じゃ見かけないよねー 今どこ住んでんの?」
「千鳥ヶ淵です」
おいおい… 流石人気俳人だな… そんな超高級地に。
「あー、千鳥町な、蒲田の近くじゃん!」
クイーンがナイスボケをかます。
「違うよ。皇居のほとりだよ。ね?」
間宮先生は苦笑いしながら頷く。
「何――― あー。さては元旦那からガッポリ持ってったんだろー」
「こらこら。失礼だろクイーン…」
間宮先生は更に苦笑いしながら、
「あ、いいんです。光子先輩には、昔本当にお世話になったので。ですよねー」
「ん。まあな。まあ、ボチボチ」
ちょっと照れているクイーンに微笑みながら、
「ふふ。今のマンション、最初の夫から貰ったんです」
全員が振り向く。何なら耳ダンボだった周りのお客さえも…




