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虎が雨 その6
大学が中央線の国分寺と立川の間にあったのだが、よくサークル仲間と週末の夜の六本木、青山に繰り出し、所謂『ディスコ』に入り浸るようになっていた。大学のゼミの大先輩に当時のバブル文化のカリスマ的作家がおり、後輩のよしみでそこそこ可愛がって貰ったのも今では懐かしい思い出だ。
「へー、あの成績学年一位、バスケ部主将、生徒会会長のお前がねえ…」
「何だかなー。その頃からかねえ、オンナの尻追いかけ始めたの…」
「俺なんかババアと結婚してたわ、その頃。あんころはいいオンナだったんだけどなー」
「確か中学のいっこ下の後輩だったよな?」
「そうそう。卒業式で告られて、そのまま…ハアー、やり直してえーーーー」
「よく言うよ、毎年二人で温泉旅行だろ、未だに。」
「ったく、年々金かかる所連れてけってよお。どんだけ稼げばいーんだよ!」
「ま、死ぬまで働け、左官屋の親方さんよお」
「バーカ、インテリオフィスのCIAだっつーの」
お前は賢いスパイかよ、と突っ込もうとした時、入り口の扉がガラガラと開き、三人連れの女性客が入ってくる。




