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King & Queen   作者: 悠鬼由宇
第5章
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虎が雨 その2


「あ、キンちゃん、らっしゃいー」


「キンちゃんて… もう定着なのその名前、白ぶ… 忍ちゃん」


「わざと言い間違えてるよね毎回―ったく。生?」



 この店の従業員でありクイーンの舎弟? 舎妹? 昔のヤンキー時代からクイーンを慕い続けている小林忍は豚のよう… もとい、膨よかな体型ながらチャキチャキ動く、気っ風のいい下町おばさんだ。


「姐さん、買い物してから来るからもうすぐですよ」


「そっか。健太もそろそろじゃないかなー」



 扉がガラガラと開き、噂をすれば俺の中学生以来の数少ない友、高橋健太が入ってくる。


「おいーっす。梅雨入りウザいわー。ったくよー。忍ちゃん生っ」


 昔から一貫して喧しい。


「おー、専務、何かいい話ないのかよ?」


「あってもお前には回さん」


「えー、酷えよ、今度は俺も熱海辺りの高級温泉連れてってくれよー」


「あー、キンちゃんアタシもアタシもー」



 ガラガラガラ、少し乱暴に扉が開く。



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