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衝突 その1
「そっかー、クイーンのことそんなに知らねーか、軍司あたりは」
「だな。そんな凄かったのか?」
「ま、それは追い追いな。それよりお前、支店長……」
健太が心配そうに問いかけてくる。まあコイツには里子の葬式の時にかなり世話になったし、ある程度は本当の事を話しておくか。
俺は咳払いをしつつ、
「ああ。三年前妻が亡くなった後、ちょっとイザコザがあってな。上司が代わったんだけど、合わなくて、大ゲンカして、な…」
半分程は事実だ。
「うわーサラリーマンは大変だな、それで出向って、もう銀行戻れないのかよ?」
「ああ。正確にいうと転籍って奴。もう銀行には俺の跡形も無い」
これは事実。まごう事なき事実なのである。
健太はウンウンと頷きつつ、
「そーいやお前、昔っから正義感の塊で、よくツッパリとか先公と喧嘩してたもんなー」
「お前らにもボコボコにされたしな、健太」
「あーー、それ今言うかね、キングさんよおー」
俺に殴られた傷跡をさすりながら、俺を煽ってくる。本当に幾つになってもガキだ。




