帰宅路 その6
いかに今の会社の業務に無関心だったとは言え、この協会の重要性は今の俺でも簡単に理解できてしまう。更に彼がその重要人物だと言うことさえも。
まさかそんなすごい人だったとも知らずに… 山本くん知ってるかなISSAって…
明後日会社に行ったら真っ先に聞いてみよう。ひょっとしたら今後俺らの仕事に何か良いアドバイスとかくれるかも知れない。いや貰おう必ず。何なら当社の顧問にでもなって貰おう。
「その泉さんが来てたのだから、今日の宿は相当、と言うか世界的にも注目されるべき温泉だったんじゃないですか?」
「すっごおーい、葵も行きたーい」
翔は下を向き顔を赤くする
「そっかー? なんかえれえ敷居の高いトコでちっともノンビリできなかったわー」
俺はニヤリと笑いながら、
「そ。じゃ、このクーポン、別で使うとするかな〜」
クイーンは笑える程狼狽えて、
「じょ、じょーだん、冗談だってば! おいお前ら。アタシらの働きに奴らは感心してだな、この半額クーポンをくれたんだぞ。次はお前らも一緒に連れて行ってやるからなっ」
葵はきゃあーーと悲鳴をあげ、
「お祖母さま! 一生ついていきまするー」
クイーンが葵をジロリと睨み、
「ウチの孫に似合う、立派な高校に入ったらな」
葵はぎゃあーーと悲鳴をあげ、
「助けて翔くーん、受験勉強手伝ってねー」
ま、今夜のところは引き分けとしておいてやろう。




