表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

41/41

♥ セロロSaid  1‐2


セロロ

「( せめて…夢の中だけでも、ワタシはメグムをかしたい…。

   メグムを死なせたりしない )」


 セロロはせんめぐむ身体からだを強く抱きしめる。


セロロ

「( どうか…今はだ──、夢よ…覚めないで…… )」






 夜も深まり、せんめぐむが寝静まった頃合いに、馬車が停車した。


セロロ

「 うん?

  急にまって、どうしたのかな? 」


オシュト

あるじ殿どの──、大事な話が御座います 」


セロロ

「 うん?

  大事な話かい?

  なにかな? 」


オシュト

「 …………は……この世界は……あるじ殿どのの夢の中では御座いませぬ 」


セロロ

「 …………うん?

  ワタシの夢の中ではない??

  それはどういう事…なのかな? 」


オシュト

「 原因はわかりませぬ。

  この世界があるじ殿どのの夢の中ならば、われが意思を持つ状態で存在している筈が御座いませぬ 」


オロト

「 ──あるじ殿どのほかの使い魔達が世界を調べております。

  その中で判明した事は……時が巻き戻っている──という事で御座います 」


セロロ

「 うん?

  巻き戻り?

  ワタシは時を操る魔法は使えないけどね… 」


オロト

「 左様に御座います。

  われにも時を操る事は出来ませぬ 」


セロロ

「 …………ワタシはお前達と共に≪ ファブレッタ大陸 ≫の7割りを支配する人類を虐殺した筈だが? 」


オロト

「 確かに御座います 」


オシュト

あるじ殿どのが遺跡を見付け、メグムと眠りに就いたのも確認しております 」


セロロ

「 …………確かにワタシは、この腕にメグムの()()を抱いて眠りに就いた…。

  それが巻き戻りを? 」


オシュト

「 原因の解明はむずかしく… 」


セロロ

「 そう……はワタシの夢ではない。

  は時が巻き戻った現実の世界…。

  メグムがだ生きている世界…。

  …………メグムと共に生きられる世界…。

  お前達にもメグムの身に起こる事態が分かるのかな? 」


オロト

「 しかと記憶に御座います 」


セロロ

「 ふぅん…そう…。

  それなら未来を変えないとね。

  ワタシのメグムが死ぬ事のないように。

  出来るよね、未来の記憶を持つお前達になら──。

  お前達がなにをすべきなのか 」


オシュト

あるじ殿どのの御心のままに── 」


オロト

われに御命令くだされば、あらゆる障害を排除致します 」


セロロ

「 虐殺を許す。

  ワタシのメグムに危害を加える不届きなやからを1人残らず排除しておいで。

  メグムがワタシと無事に吹雪山へ到着出来るようにね 」


使い魔

「「「「「 御意──!! 」」」」」


 から現れたのか、多くのモヤふか(ぶか)とセロロに向かって頭を垂れている。


 返事をしたモヤ状の使い魔達は、己が役目を果たす為に創造主であるセロロの前から姿をつぎ(つぎ)に消して行く。


セロロ

「 朝までで待つとしようか 」


オシュト

「 仰せのままに 」


オロト

「 メグムの朝飯を準備致します 」


セロロ

「 うん。

  そうしてくれるかい。

  朝飯は御馳走にしよう。

  こうしてまた、メグムと旅が出来るのだからね 」


オロト

「 そうですな! 」


 夢の産物ではない生きているメグムにれながら嬉しそうにしているあるじ──セロロの様子を見て、オロトは心の底から安堵した。


オロト

「( どうやら、あるじ殿どのが発症されたペットロス症候群は治まったようだな… )」







オロト

「 ──ミカト、狩りを頼む。

  今朝の朝飯は豪華にするぞ 」


ミカト

「 おぉ〜〜マジかよ!

  メグムさま(さま)だな!

  よぉ〜〜し、いっちょ大物を仕留めてっか。

  待ってな!! 」


 馬車の馭者席から降りてたミカトは意気よう(よう)に獲物を狩りに出掛けて行った。


ハクト

「 誰の仕業か分からんけど、いきはからいをしてくれたもんだな。

  またメグムと旅が出来るなんて嬉しいぜ 」


オシュト

「 あぁ…。

  生きているメグムだ。

  息をしている。

  動いているメグムだ 」


オロト

「 未来は変えられると思うか? 」


ハクト

「 変えちまえばいいさ。

  オレ達の1番──あるじ殿どのが望まれるんだからな 」


オシュト

「 時が巻き戻った意図はわからん。

  だが──、奇妙な事に稀に起こるらしい 」


オロト

「 今回は救われたな。

  多くの犠牲者は出るだろうが、巻き戻り前の世界よりは少なく済むだろう 」


ハクト

「 違いねぇ! 」


オシュト

「 それにしても──、数千年振りの虐殺は愉しかった… 」


オロト

「 あぁ…心が躍ったな… 」


ハクト

「 人類の血って意外といんだな…。

  オレ、全然酔えなかったぜ 」


オロト

「 そうか?

  自分は酔えたが 」


オシュト

「 オロトは子供しか狙わなかったからな 」


ハクト

「 えぇ゛〜〜〜、マジかよ…。

  お前は金輪際、メグムに近付くな! 」


オロト

「 メグムにはなにもしない!

  あるじ殿どのと自分達の弟ではないか 」


ハクト

「 怪しいなぁ〜〜 」


オシュト

「 子供の血はいのか? 」


オロト

「 自分にはだがな 」


 馬車の中でスヤスヤと寝息を立てて眠っているせんめぐむから離れた場所で使い魔達は、とびきり物騒な話で盛り上がる。


 そんな3体の使い魔へ笑顔を向けながら、セロロはいとしいせんめぐむの髪を夜が明けるまで撫で続けるのだった。

◎ 本編は、セロロにとっても人類にとっても「 バッドエンド 」な展開になっていますが、【 おまけ 】ではセロロにとってはハッピーエンド,人類にはアンハッピーな展開になっています。

  どっちに転んでも、大なり小なり人類はセロロの身勝手さの犠牲となるわけです。


◎ 「 GS美神 」でも、美神はヌル()との対決で時間を巻き戻っていました。

  ベアリーチェでも時間を巻き戻したので、今回も使ってみました。


◎ おまけを読んで「 ガッカリ 」して頂けると投稿した甲斐があります。

  どうぞ、存分に落胆してガッカリしてくださいませ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ