♥ 国境砦を目指して 3 / 奴隷解放計画 3
確か…漫画やアニメでは怪物のスライムが使われていたけれど…あれは漫画やアニメの空想的な設定だし……。
昔はトイレの下に豚を入れて排泄物を食べさせて、ゴミを出さないようにしていた所もあったみたいだし…。
…………スライムよりも豚…かなぁ??
だけど…豚じゃあ、洗濯は出来ないし……。
セロロ
「 メグム、急にどうしたの? 」
茜梶 惠
「 う、うん……。
あのね、セロロ── 」
兎に角だよ、分からない事はセロロに相談してみよう!
ぼくはセロロに、生活する上で避けられないトイレ事情と洗濯事情を話してみた。
セロロ
「 ふぅん…。
豚やスライム…ねぇ? 」
茜梶 惠
「 どうかなぁ…。
この世界で応用は出来そう…かな? 」
セロロ
「 確かに怪物の種族にスライムはいるね。
何でも消化してしまうから、トイレに使えば清潔に使えると思うよ。
上手く使えば生ゴミ処理にも利用が出来るね 」
茜梶 惠
「 良かったぁ! 」
セロロ
「 ただ…洗濯はどうかな?
汚れだけ綺麗にして衣類を消化しないスライム──の期待は出来ないね。
素質のある未成年を集めて、浄化魔法を覚えさせようか。
魔法は使えば熟練度が上がるし、浄化範囲も広がるからね。
浄化は少ない対価で済むから、回数も多く使えて熟練度も上げ易いし 」
茜梶 惠
「 じゃあ、ぼくも一緒に浄化魔法を覚えたい! 」
セロロ
「 一緒に覚えるといいよ。
浄化魔法を使えれば、汚れた食器,食具も水を使わず綺麗に出来るから便利だからね 」
茜梶 惠
「 そうだね!
未成年、大活躍するね!
これでトイレ事情と洗濯,炊事,掃除事情は解決…かな?
お風呂は何時でも入れる温泉に出来る?
男性用,女性用って分けて用意したいんだけど…。
脱衣所も欲しいし 」
セロロ
「 温泉なら先ずは源泉を堀り当てないとね。
源泉を引いて温泉を幾つか作ればいいよ 」
茜梶 惠
「 オアシスから水を引いた井戸も必要だよ。
作れそう? 」
セロロ
「 簡単ではないけどね。
オアシスの水は魔法の使えない亜人類の生活水に使うから、立ち入り禁止にしないとね。
井戸を中心にして10単位で簡易テントを張ろうか。
水が身近にあるだけで、安心するからね。
井戸の周り──邪魔にならない位置に木製の腰掛けを設置して、井戸を囲んで他のグループと交流出来るようにもしようか 」
茜梶 惠
「 うん!
それ、いいと思うよ!
交流は大事だもんね。
陽射し避けの屋根も付けたいね。
仮設住宅は独身用と家族用を作りたいね。
独身用は5畳1間にして、家族用は8畳1間ぐらいでいいかなぁ?
騒音問題で住居者が揉めないように1部屋ずつ防音魔法を掛けたいね。
家族用仮設住宅の近くには働きに行ってる間に子供を預かる託児所も近くに作りたいなぁ。
子供の傍らで他のお母さん達と一緒に楽しくお喋りしながら出来る仕事を用意したいなぁ。
遊んでる我が子を眺めながら仕事が出来るようにするとか…。
あんまり幼い子供とお母さんを離したくないんだ…。
休憩時間には子供とお母さんが一緒に過ごせるようにもしたいし… 」
セロロ
「 それは追々考えようか。
母親の意見も交えながらね 」
茜梶 惠
「 そうだね。
身寄りのない未成年が暮らす児童施設も用意しないとね。
老人用に介護施設も必要になるよ。
健常者ばかりとは限らないから、府愚者用の施設も必要だろうし…。
仮設住宅の近くには食料庫,共有井戸,共有トイレ,共有温泉なんかも設置したいよね。
狩りをして食料を調達する人達も必要だし、食料庫を管理する人も必要だよ 」
セロロ
「 管理者は使い魔にさせるよ。
揉め事が起きれば対処させるし、施設運営も当面は使い魔にさせればいい。
使い魔は幾らでも増やせるからね。
器も直ぐに用意出来るし 」
茜梶 惠
「 そうなんだ?
セロロって凄いね!
元奴隷の亜人類の数は分からないけど、かなり広い土地を使う事になるね 」
セロロ
「 大陸中の奴隷を1度に解放して転移させるわけじゃいよ。
先ずは一国ずつだね。
亜人類に対して1番酷な国から奴隷解放,弱体化解放,転移を始めようか 」
茜梶 惠
「 うん… 」
セロロ
「 何はともあれ準備期間は必要だからね、
最低でも1ヵ月後になるかな 」
茜梶 惠
「 1ヵ月で出来ちゃうなんて使い魔さんて凄いんだね! 」
セロロ
「 足りない部分は追々追加していこうか。
人類社会から亜人類を解放するとメグムは人類から敵視されるようになるけどいいの? 」
茜梶 惠
「 ………… “ 人類の裏切り者 ” とか “ 人類の敵 ” って認識されちゃうって事──だよね? 」
セロロ
「 そうだね。
ワタシの仕業にすれば人類も全面戦争なんて馬鹿げた事を起こしたりしないと思うよ。
勝ち目はないからね 」
茜梶 惠
「 セロロは≪ 魔界 ≫で超魔王神をザコ呼ばわりしちゃうぐらい強いんだもんね… 」
茜梶 惠
「 ……ぼくはね、別に構わないよ。
異界人だもん。
この世界の人類に敵視されたって、どうって事ないよ。
裏切り者扱いされたって、はなから味方ですらないんだし…。
セロロが居てくれるならぼくは全然平気だよ! 」
セロロ
「 そう…。
ワタシも使い魔もメグムの味方だよ。
メグムはワタシの可愛い弟だからね 」
茜梶 惠
「 セロロぉ〜〜(////)」
セロロはぼくを抱き寄せてくれる。
この4ヵ月間、セロロとは兄弟だから何の進展もないけど、抱き寄せてもらえるだけで嬉しい(////)
セロロと進展したいなんて……思うなんて、ぼく…どうかしてるのかな??
茜梶 惠
「 ──さっきより風が強まって来たね。
これからどんどん強くなるのかな? 」
セロロ
「 此処等辺一帯は風通りが頗る良いからね 」




