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♥ 目覚めたら人獣族に介抱されていた件。 ~ 魔王領国へ移住して、人類の敵になってみた ~  作者: 雪*苺
ファブレッタ大陸【 四ヵ月後 / 二〇六日目 】 ルーガンド王国 フィールド
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♥ 国境砦を目指して 2 / 奴隷解放計画 2


セロロ

「 ≪ 魔界 ≫の住人である魔族は、人類にも亜人類にも脅威の存在なんだよ。

  ≪ 人間界 ≫で暮らしている魔族は謂わば、≪ 魔界 ≫の住人だった魔族の末裔みたいなものでね、魔素が限り無く薄い環境で暮らす中で、少量の魔素に当たっても身体からだに害はないけれど、高濃度の魔素に当たると身体からだが拒否反応を示すように進化の過程で変化してしまったんだよ。

  魔力量は人類よりも多いけれど、魔素への抵抗力が弱体化した分、生粋の魔族よりも魔法の威力は弱いし、範囲も狭い。

  武力では獣化した亜人類にもかなわない程だよ。

  はねは生えているけれど、あまり高くは飛べないし、戦闘ではねを傷付けられたら致命傷を負ってしまうから、戦えなくなる。

  人類より多少体力も高いけれど、戦闘向きな種族とは言えないね。

  末裔になればなる程、好戦的なも薄まってしまうから、争いを好まない平和主義者が多いんだよ。

  大陸の7割りを占めている人類に襲われたら、2割の魔族は太刀打ち出来ずに全滅するのは間違いないね 」


茜梶 惠

「 そんなに弱いんだ…。

  じゃあ、悪い人間から守らないといけない立場の種族なんだね 」


セロロ

「 そういう事だね。

  現代の魔族は亜人類と足りない部分を補い合いながら、助け合いながら仲良く平和的に暮らせているよ。

  ≪ 中立領地 ≫には少なからず人間も暮らしているから、大陸の中で唯一無二な理想的環境になっているよ 」


茜梶 惠

「 そうなんだね…。

  …………あのね、セロロ…… 」


セロロ

「 うん?

  どうしたのかな? 」


茜梶 惠

「 …………人類が奴隷紋や封印紋を維持させる為に使っている魔石を全部壊しちゃって、亜人類を弱体化と奴隷から解放する事は出来ないのかな?

  なんとかして、くに(ぐに)からがしてあげて…≪ 亜人領国 ≫で受け入れる事は出来ないのかな? 」


セロロ

「 メグムは亜人類を人類から解放してあげたいの? 」


茜梶 惠

「 …………うん…。

  だって人類よりも強い亜人類が弱い人類の奴隷にされて、酷い扱いを受けてしいたげられているなんて、絶対にもん!!

  人類のしてる事は1000%悪い事だし、間違ってるよ!!

  種族は違っても同じ大陸で生きるりんみんだよ!!

  差別を無くすなんて出来ないし、平等だってむずかしい事だけど、種族が違ってもみんなが対等の立場で接し合って生きる権利はあるよ!! 」


セロロ

「 メグムはほかの異界人とは違う考えを持っているね 」


茜梶 惠

「 …………そう…かな?

  が現代っ子だから…かなぁ?

  育った環境…の影響かなぁ??

  人類同士でも外見,境遇,性別で人種差別されたり、男尊女卑されたり、不当な扱いを受けて平等じゃなかったりしていたけど……、 “ 意識を変えて見直して行こう ” って世界中で動き始めた世代だからかな?? 」


セロロ

「 メグムが本気で望むなら出来るよ。

  魔石は使い魔に壊させればいし、亜人類は転移陣で≪ 亜人領国 ≫へ転移させればいからね。

  環境の異なる場所へ転移する事になるから、覚悟させる為にも奴隷扱いされている亜人類へは事前に事情を伝える必要はあるね 」


茜梶 惠

「 ……出来ちゃうんだ… 」


セロロ

「 うん、でも出来るよ。

  ≪ 亜人領国 ≫は荒れ地が多いから、転移させる場所には困らないし 」


茜梶 惠

「 荒れ地…。

  荒れ地に転移させられた亜人類達は野宿するの? 」


セロロ

「 荒れ地を自力で開拓させて暮らせるようにしてもらうしかないね。

  過酷だけど、奴隷としてしいたげられ続ける人生よりは多少マシじゃないかな?

  最初は雨風を防いで寝泊まりの出来る簡易テント張りかな。

  食料と水も必要になるね 」


茜梶 惠

「 奴隷や弱体化から解放して≪ 亜人領国 ≫へ避難させるだけじゃ駄目なんだね…。

  避難させたあとの生活面も考えないといけないんだ…。

  自由を与えるだけじゃ駄目なんだ…。

  むずかしいね… 」


セロロ

「 そうだね。

  避難民を受け入れる広大な土地があっても、荒れ地では生きていけない。

  避難させて自由を与えただけではかれが救われた事にはならないね 」


茜梶 惠

「 うん……。

  先ずは荒れ地を緑が生い茂る大地に変えたいよね。

  水場も欲しいね…。

  井戸とかオアシスとか温泉とか…… 」


セロロ

「 メグムは欲張りだね 」


茜梶 惠

「 うぅ……御免なさい… 」


セロロ

「 荒れ地に緑を生やすのはぐには出来ないよ。

  水場を作るのもね 」


茜梶 惠

「 セロロにもむずかしいの? 」


セロロ

「 そうだね。

  ワタシは虐殺のように奪う事は得意だけど…生み出すのは苦手だからね… 」


茜梶 惠

「 そうなんだ… 」


セロロ

「 出来ない事はないよ。

  しょう(しょう)時間が掛かるだけでね 」


茜梶 惠

「 そうなの?

  開墾中の土地だったら転移されたあとなんとかして行けるんじゃないのかな?

  セロロの使い魔さん達が避難民のサポートに入れば…。

  種族別に分けて、種族に合った役割を与えたら、一緒に開拓してもらえるんじゃないかな?

  大きなテントを用意して、その中に亜人類を転移させたら、男女,未成年,成人,老人に分けて、成人を6人グループに分けて簡易テントへ移動してもらって開拓作業に協力してもらうんだ。

  未成年や老人にも出来る作業はあると思うから、グループに分けて作業を割り振ればいいと思う。

  当面のあいだは簡易テント暮らしになると思うけど、開拓が進めば木製の仮設住宅に住めるようになると思うし。

  水と食料と生活必需品の配給かな。

  労働したあとに自分達で用意するのは大変だから、入浴を終えたグループから温かい食事を提供するんだ。

  食べ終えた食器,食具は数ヵ所に設置した回収所に置いてもらう事にして……。

  簡易トイレも必要だよね。

  よごれたあとの掃除が大変だから……、排泄物を食べてくれるような生き物を穴の下に入れれば──。

  よごれた衣類も綺麗にしないといけないから、貴重な水を使わないで綺麗にしてくれるような生き物── 」

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