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♥ 目覚めたら人獣族に介抱されていた件。 ~ 魔王領国へ移住して、人類の敵になってみた ~  作者: 雪*苺
ファブレッタ大陸【 翌日 / 三八日目 】 ルーガンド王国 森の中
20/41

♥ 旅を始めよう 3


──*──*──*── 翌日


 やけにガタガタと煩い。


 ……道が悪いのかな??


 道ぃ??


 なんの道……だっけ??


 ガタガタ,ゴトゴト……耳の下で音がする。


 誰かの話し声も聞こえてた。


 知ってる声だ。


 この声は────。


 はモゾモゾと身体からだを動かす。


 毛皮のフワフワでモコモコの暖かさを感じる。


茜梶 惠

「 ……ぅん……は…………さっぶぅう〜〜〜!? 」


 寝袋から上半身を出すと冷たい風が顔に当たって冷やっとした。


 馭者をしてくれているミカトさんとナビ役をしているハクトさんの隙間から外の様子がチラチラと見える。


 その隙間から冷たい風が馬車の中へ入り込んでいるんだ。


 なんか白いのが見える。


 ミカトさんもハクトさんは外にるけど寒くないのかな??


セロロ

「 御早う、メグム。

  のぼる前だよ 」


茜梶 惠

「 セロロ……御早う…。

  随分と寒いね… 」


セロロ

「 起きるなら、これを羽織りなさい。

  フードを被ると首も冷えないよ 」


茜梶 惠

がとう、セロロ 」


 寒さを凌げる丈夫なフード付きポンチョみたいなのを手渡されたは、遠慮なくポンチョを羽織ってフードを被った。


 ふぅ……暖かいやぁ♥


 大きめのフードが冷たい風を遮ってくれている。


 大きめのポンチョがズレないようにセロロがボタンみたいなのをめてくれる。


 首も隠れるから冷たい風に当たって首が冷える事もない。


 オロトさんが温かい飲み物を用意してくれる。


 身体からだを中から温めてくれる薬膳茶みたいだ。


茜梶 惠

「 セロロ達は寒くないの?? 」


セロロ

「 寒くはないね。

  涼しくもないし。

  魔族と人類は肉体を構成している原質がそもそも違うから体感基準も異なるんだよ。

  ≪ 魔界 ≫の凍てつく極寒地でもワタシや使い魔には涼しいぐらいだし 」


茜梶 惠

「 そう…なんだ?

  じゃあ、寒過ぎて風邪を引いたりする事もないんだね 」


セロロ

「 魔族は身体からだが丈夫だから病気にも掛かりにくい体質だからね 」


茜梶 惠

「 そうなんだ…。

  いいなぁ… 」


セロロ

「 メグム、寝袋を片付けるから此方こちら


 セロロが自分の右側をポンポンと叩いている。


 は素直にセロロの横に移動して座った。


 オシュトさんがなにかを編んでいるみたい。


茜梶 惠

「 オシュトさん、さっきからなにを編んでいるの? 」


オシュト

「 あぁ、これか?

  メグムが履いていた靴下──とやらを真似て編んでいるんだ。

  メグムの靴下は履けない程にボロボロになってしまったからな 」


茜梶 惠

「 オシュトさんって編み物も出来るんですね 」


オシュト

「 時間なららでもあるからな。

  出来上がるのを楽しみにしていてほしい 」


茜梶 惠

「 また靴下が履けるなんて嬉しいよ♥

  がとう、オシュトさん! 」


セロロ

かったね、メグム。

  ほかに編み物で作って欲しい物は有るかな? 」


茜梶 惠

「 えぇと……手袋と帽子とマフラーとセーターと腹巻きと耳当て……かなぁ 」


オロト

「 随分と沢山あるんだな 」


茜梶 惠

「 えへへ(////)

  欲張っちゃった… 」


セロロ

「 それでい。

  メグムは我慢をしがちだからね、もっと子供らしくワタシ達に我が儘を言って甘えなさい 」


茜梶 惠

「 セロロ…。

  がとう…(////)」


オロト

「 今朝は冷えるだろう。

  朝飯は温かい薬膳雑炊にしてみたぞ 」


茜梶 惠

「 オロトさん、がとう(////) 」


 出来立てホカホカの薬膳雑炊をオロトさんから受け取ったは、木製スプーンで掬うと火傷しないように「 フーフー 」しながら食べる。


 しいだけじゃなくて、身体からだもポカポカしてた。


茜梶 惠

「 どうして朝から雪がチラチラしてるのかな?

  だ冬じゃないよね? 」


 隙間から見える外では、チラチラと白いモノが降っている。


 は雪なんじゃないかな──って思うんだけど、実際にはなんだろう?


セロロ

「 あれは雪ではないね。

  だ時期ではないし 」


オロト

「 メグム、あの白いのは胞子だ 」


茜梶 惠

「 胞子?? 」


オロト

「 夜明け時になると、胞子を飛ばす植物が生えているんだ。

  高い位置から胞子を飛ばすから、下へ落ちる時には雪と見間違える事がある 」


セロロ

「 寒い夜明けにしか胞子を飛ばさないから、余計に雪と見間違えてしまうんだよ 」


茜梶 惠

「 そうなんだ…。

  植物の胞子なんだ…。

  ……間違えて吸い込んじゃったりしないかな? 」


セロロ

「 魔族のワタシや使い魔は胞子を吸い込んでもなんともないけど、亜人類や人類は大変な目に遭うね 」


茜梶 惠

「 そ…そうなの?

  どうなっちゃうの? 」


オシュト

「 誤って胞子を吸い込んでしまった者は窒息死するんだ 」


茜梶 惠

「 ち……窒息死?!

  えっ…死んじゃうの?! 」


セロロ

「 息が出来なくなるからね。

  あぁ…でも、メグムは大事だよ。

  ワタシとたましいの契約を交わしているから、誤って胞子を吸い込んでしまっても窒息死する事はないよ。

  多少は苦しむ事になるけれど、ほんの数秒だからね 」


茜梶 惠

「 えぇ〜〜〜……。

  窒息死しないのはがたいけど…苦しみはするんだね… 」


オロト

「 メグムは異界人だからな。

  あるじ殿どのと契約した事でメグムの身体からだにも変化は起きているぞ 」


茜梶 惠

「 変化…ですか?

  いまいちピンとないんですけど… 」


オロト

「 例えばだが、寒さを感じても体調を崩したり、風邪を引くような事はないし、火傷をしてもあとが残らず治るし、病気にも掛かりにくくなっているんだ。

  猛毒で3日3晩、生死のさかいをさ迷っても死にはしないしな 」


茜梶 惠

「 …………あはは…。

  なんか凄い事になってるんですね… 」


 死にはしないけど、熱い思いをしたり、痛い思いをしたり、苦しい思いは普通にするわけだ……。


 これって喜んでいのかなぁ…。


 死ぬ事はないんだから、喜ぶべきなんだろうね。


オロト

「 薬膳雑炊のするか? 」


茜梶 惠

「 お願いします!

  胃に凭れないから全部食べちゃいたいです! 」


オロト

「 腹八分目にしときなさい。

  残りは昼飯に食べればいい。

  アレンジするから楽しみにしていてくれ 」


茜梶 惠

「 は〜い 」


 オロトさんから分を貰って食べ終えた。

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