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アフター1-Final 自由への第一歩、その勇気

 

【日織視点】


 わたしはステージで笑う彼に目を奪われていた。

 

「…………」

 

 きっとこれは憧れだ。これはそういうやつなんだ。

 自分よりも年下の彼に憧れてしまった。その事実が、ちょっとかっこ悪いって思っちゃうけど。

 

「どうだった、日織」

 

 わたしの隣にいたお兄ちゃんが、何か確信を持ったような顔をして聞いてくる。

 

「楽しかったよ」

 

 スポットライトを浴びる彼……まあ見た目は彼女だけど。平坂くんが輝いてるように思えた。ライトを浴びてるからって理由だけじゃなくて。

 

「それで、日織はどうしたい?」

「……それは」

 

 少し考える。

 わたしだって……。

 

「……………………羨ましい」

 

 そうしたいって思った。

 

「なら、日織……お前も自由にしていいんだよ」

 

 お兄ちゃんは「オレはお兄ちゃんだ。まあ……今まで、らしいことはしてあげれなかったけど」と笑ってる。

 

「母さんが怖いなら安心しなさい。オレも美月も見限られてる。でも、ほら今だってちゃんと生きてるだろ?」

 

 なんて肩を竦めて、苦笑いを浮かべて。

 なんだそれ。

 

「……まあ、たぶんそう言うことだよ」

 

 お兄ちゃんはステージ上の平坂くんに目を向けてる。

 

「……わたしも、自由に」

 

 やってみよう。やってみたい。自分がやりたいことを。


「ありがと」

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