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アフター1-9 再会

 学園祭当日、僕らは廊下を歩いてた。


「あ、燿センパイ。久しぶりっすね。学園祭来たんすね」

 

 僕が学園祭をぶらぶらと歩き回ってると見知った後輩に声をかけられた。

 

「久しぶり、水瀬さん」

「どもっす。お! 美月センパイも!」

 

 美月も「久しぶり、蓮」と挨拶する。

 

「はいっす。そだ。陽毬センパイも来てるみたいなんで、ここで待ってると会えると思いますよ」

 

 僕はチラッと美月に目を向ける。美月も僕を見ていたために目があった。

 

「……せっかくだし待ってよっか?」

「うん。陽毬と久しぶりに会えるなら」

 

 僕らの話を聞いた水瀬が「それじゃ、ささ……教室に案内するんで」と案内される。

 

「それで水瀬さんのクラスはどんな出し物やってるの?」

「ウチは……………………展示ですね」

 

 なんだろ、今の間は。

 

「なんというか、燿センパイ。気を強く保ってください。燿センパイにはなかなかのものだと思うんで」

「え? なに!? なんなの?」

「まあ……いろいろあったんすよ」

 

 そのいろいろが気になるんだけど!?

 

「……………………」

 

 僕は思わず言葉を失ってしまった。

 そこは、なんというか……ゲームのワンとツーを知らなくとも概要を知ることができるような……というか。

 

「テーマは」

「そう、これは言わば『女神降誕祭の歩み』……」

 

 美月の言葉に「そういうことっス。いや偶然そうなったと言いますか……」と水瀬が腕を組んで頷く。

 

「本当は、っスね。一応はアレなんすよ。学校の歴史ってことでやろうとしてたんすけどね……」

 

 パンフレットにはそう載ってたよね?

 

「そっか。三年間があまりにも大きすぎたんだね」

 

 美月がしみじみと。

 

「はい。そうなんすよ」

 

 学校設立とか、他のニュースとか差し置いて僕が一面を飾ってるんだけど? というか誰だよ、これ許可したの!

 

「────蓮ちゃん、来たよー!」

 

 僕らが展示を見てると聞き覚えのある声が響いた。

 

「あ! 陽毬センパーイ! 美月センパイと燿センパイ来てますよ!」

 

 僕らも声のした方に振り返る。

 そこには栄聖学園時代とそんなに変わらない私服姿の夏元が立ってる。

 

「燿くん、美月さん。久しぶり!」

 

 にこっと夏元は笑みを浮かべる。

 

「久しぶり、夏元さん」

「久しぶり。陽毬、元気そうでよかった」

 

 僕らが挨拶を返せば「元気だよ!」と明るい答えが返ってきた。

 

「そうだ。二人とも旭さんと里奈さん、あと暦くんも来てたよ」

 

 まあ……来るよね。

 うん、それはそう。春木は僕が呼ばれた理由に関わってる。秋山の方も交渉を手伝ってくれたんだ。本番に顔を出しに来てもおかしくない。周防はほら……一応春木の彼氏だもんね。

 

「学園祭でまたみんなと会えるなんてね。蓮ちゃんに呼ばれて来てよかったぁ」

 

 そんなふうに再会を喜んで、水瀬のクラスの展示を眺める。

 

「陽毬、また後でね」

「うん。ボクはもうちょっとここ見てるよ。わぁ、燿くんの一年生の頃とか懐かしいなぁ」


 僕と美月が教室を出るのを水瀬が「学園祭楽しんで〜」と見送ってくれた。

 水瀬のクラスを離れてからしばらく、春木から連絡が来た。

 

「あ、美月。春木さんから連絡来た。ごめん」

「いいよ。楽しみにしてる、わたしの彼氏の世界一かわいい瞬間」

 

 ま、まあ、やってやるさ。

 

「いつものかっこいい燿も大好きだけど、わたし……かわいい燿も好きだよ?」

 

 ……やっぱ、僕ってチョロいんだな。


「見ててよ、僕のこと」


 気持ちが弾む。


「────ふふ、我らが女神の登場ですね」


 僕らに与えられた控室。

 既に衣装係たちと春木が待っていた。

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