99話 まだ何かあるの?
皆がそれぞれの武器を持ち、感触を確かめている。
「ユイ、ありがとね」
「私が本気で切りつけると武器が壊れるから困っていたのよ。でもこれなら本気で攻撃ができるわ」
リアがそう言いながら私に抱き着いてきた。
「うん、私もリアと一緒! これで攻撃力がとんでもなく上がったよ。 ありがと~」
マニカも私に抱き着いて来た。
「私の杖、これ本当に凄いわよ?」
リーニさんが珍しく興奮していた。
「体感だけど、試しで撃ったエアカッターの威力が3倍近くになった気がするわ」
よかった。皆が喜んでくれたから作った甲斐があったよ。
「じゃあ、最後に私のも作ってしまうね」
「ユイちゃんは何を作るの?」
「う~ん、迷ったけど、私も魔法の杖を作ろうかな?」
「ユイちゃんの魔法力で杖を使ったら、とんでもない事になりそうね?」
「私のは能力上昇より、見た目重視にしたいと思います」
私はオーガ王の戦利品でスキル付きの魔石、宝玉、魔王鉱石を使って魔法の杖を作ってみた。
パッと見は宝玉の付いた白い槍? に見えたけど。
「うん、これはこれでカッコいいね」
「ユイ、綺麗な杖だね~」
「装備した感じはどうなの? 本当に見た目重視だけなの?」
「じゃあ、試しに軽くやってみます」
私は杖を装備して魔力を流した瞬間に杖が淡く輝きだした。
そして私は空に向かって魔法を放った。
「ファイヤーボール!」
ズゴォォォォォォンッ!!
杖から放たれた炎のボールは、上空で轟音を響かせながら空を真っ赤に染め上げた。
「え?」
私を含めて皆が茫然と空を眺めた。
「ちょ、ユイちゃん?」
「え? なに今の威力は?」
「あれはファイヤーボールってレベルじゃないよね?」
「え? でもファイヤーボールを撃ったのですが?」
「あんなのを地上で撃ったら、辺り一面焼け野原だな?」
「うん、ユイのヤバイ武器がまた一っ増えたね」
そうですね。これを戦闘で使うのは止めておこう。
ちゃんと魔力の力加減が出来る様になってからじゃないと大変な事になりそうだからね。
「それでは、ユイちゃんに関する情報の共有はこれで終わります」
「お疲れのところ、時間を頂きまして、ありがとうございました」
「しかし、想像以上の内容だった」
「ああ、だが決して口外しない事を約束する」
「ユイちゃんの秘密がこんなに大きいとは思わなかったわ」
「そうね、でも私達を信用して話してくれたのだから、その期待に応えないとね」
「ええ、どんな事だって協力するって約束するわ」
「ユイ、私達を信用して全てを話してくれてありがとう」
皆が、口々に私にお礼を言ってくるので、私も満面の笑みを浮かべて応えた。
・・・・・あれ? 皆が、私をジト目で見ているよ? なんで?
「まだ、何かあるのかよーー」
えええええ、何でそうなるの?
「な、何もありませんよ?」
「だってユイが物凄く胡散臭い笑みをするんだもん」
「ちょ、それ酷いです」
「じゃあ、もう秘密は何もない?」
「えっ!?」
思い当たる節は・・・・無い。事は無い。
「・・・・な、無いよ?」
「やっぱりあるのか」
「あるわね」
「まだあるのか」
「マジか」
「ユイは素直だね」
「うん、わかりやすい」
何か皆が酷い事を言ってる?
「カ、カインさん達は修行する間は、この街にいるのですか?」
「あ、話をすり替えた」
「そうね、1か月ぐらいは修行をつけようかしら?」
「っ!!」
「は、はい。お願いします」
カインさん達の拘束は決定だね。
「ユイ~、じゃあ、その間一緒にシーネスの街に遊びに行かない?」
「あら、マニカにしては良い事を言うわね?」
「うん、特に用事も無いし行こう」
「やった~!」
「リーニさんも行きませんか?」
「ごめんなさい。私はここに残って、こってり絞られるカイン達を見ておくわ」
「そうですか。わかりました」
「だからこっちは気にせずに行ってらっしゃい」
「じゃあ、そうしますね」
「でもシーネスって何処にあるの?」
「王都から南へ行った所にある街だよ」
「ちなみに海もあるよ?」
「海! 私、まだ見たことがない」
「じゃあ、海でも遊ぼうね」
「うん、楽しみだね」
「じゃあ、明日の朝にユイの泊っている宿に迎えに行くね」
「わかった」
そして、皆それぞれ帰路についた。
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)に関するスタンスを変更するかもです。
まだ未定ですが、活動報告に予定を記載しておきます。
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