100話 海の都シーネス
私達は馬車にゆられて、シーネスの街を目指しているの。
馬車で10日程度なので思ったよりは近いよね。
「明日にはシーネスに着きそうだね」
「うん、何事もなく順調でよかった」
「やっぱりユイの結界装置は凄いよね。 安心して寝れるし」
「ね~」
「でも、これを使いたいよ~」
マニカは私が作ってあげた**「グローブ」を大事そうに抱いている。
「あ~、そうね。 私も実戦で試し斬りがしたいかも」
リアは**刀身を眺めながらつぶやいたけど、ちょっと危ない人に見えるよ? リア?
「あ~、バカなやつが喧嘩を売ってこないかしら?」
「そしたら試せるのにね~」
「ね~」
「いやいや、それは過剰防衛だよ?」
「「 え~ 」」
「そんな事ないよ?」
「え? あるよ?」
「「 え~~ 」」
「まあ、私はこのまま何もない方がいいよ」
そう言って私はゴロゴロと寝転がった。
「ユイはだらけ過ぎだよ~」
「え~~」
「そんな事ないよ?」
「え? あるよ?」
「えええ~」
「冗談だよ」
「でも、ユイは移動中はずっとその格好だね?」
「うん、だって楽だし?」
私は久しぶりにジャージを着ているの。
「マニカとリアの分も作ってあげようか?」
「う~ん、いらない」
「いらないわ」
「え~、何でよ~」
「だってダサいし~」
「うん、ちょっとね~」
「え~、そんな事ないのに~」
でも、明日には着くみたいだから、明日の朝には着替えておこうかな?
二人とも私が作ってあげた服をずっと着てくれてるみたいだし、私もミニスカートの可愛い服にしようかな~。
ブルーナに一人で穿いたら駄目って言われたけど、一人じゃないからいいよね?
「見えて来たよ~」
「あれがシーネスの街ね」
結構大きな街だね。
「この街の反対側に海があるよ~」
「そうなんだ、でも今は宿屋を先に探さないとね」
「ユイ?」
「ん? なに?」
「この街の転移魔法陣も後で調べるのよね?」
「うん、出来れば帰りは転移魔法で帰りたいし」
「やったー! じゃあ、帰りの事は気にせずに遊べるね」
「うん、でも念の為、先に調べておかないと、ここの街のが使えなかったら困るから」
「そうだね。とりあえず、宿屋に向かおう」
「は~い」
私達は宿屋を探しながら街を歩いたけど、3軒連続で満室だった。
「何でこんなに混んでいるのかな?」
「ね~?」
「あ、あそこにも宿屋があるよ? 行ってみよう」
私達は少し高そうな宿屋に入って行った。
受付には、おばちゃんが一人で座っていた。
「いらっしゃい」
「泊まりたいのですが、3人部屋は空いてますか?」
「ごめんなさい、満室なの」
「うわー、ここもか」
「でも、一人部屋でよかったら丁度3部屋空いているよ」
「そうなの? じゃあ、それでいいかな?」
「うん、いいよ」
私達は数日分の料金を払って部屋を確保したので、再び街に戻った。
あ~、見られてるね~ 流石にこの街まではまだ染色した生地が出回っていないみたい。
私達の服はよく目立つからね。
「凄く見られているね」
「まあ、こんなに綺麗な色の服だからね」
「私は気にしないって言うより、もっと見て!って感じね」
「でも、皆が見ているのは私のカッコイイ服の方だけどね?」
「マニカの服より私の方がカッコイイわよ?」
「そんな事ないです~」
「そんな事あります~」
「ちょっと、二人とも?」
子供のケンカが始まりそうだったから止めたけど、二人とも他人の視線なんて全く気にしないのね。
「でも、今はユイの服も可愛いよね~」
「うん、むっちゃ可愛い」
私は今、例のセーラー服を着ています。
「じゃあ、二人の分も作ってあげるよ?」
「「 やった~ 」」
「宿に帰ったら二人分作っておくね」
「「 ありがと~ 」」
「明日は、お揃いで着ていけるね。色はどうする?」
「私はこの服と同じような色がいい」
「私も~」
「うん、わかった」
ん? 何か違和感が……。
私はジッとマニカを見つめた。
「ん? ユイ? どうしたの?」
「!!」
「あーー!」
「マニカ、スパッツはどうしたの? 穿いてないでしょ?」
違和感の正体はコレだった。
「え? 暑いから穿いてないよ?」
「もう、数か月も前からだよ?」
え~、気づかなかった~。
「え、でもマニカは格闘系だから蹴りを出すと下着が見えちゃうよ?」
「ん? 別に気にしないし、それに見られる前に倒しちゃうし」
「そうかもしれないけど、」
「あ、まさか」
私はリアに駆け寄ってしゃがんでリアのスカートをめくってみた。
「やっぱりリアもか~」
「ユイ? さすがにこれは私も恥ずかしいのだけど?」
「あ、ごめん」
私は慌てて手を離した。公衆の面前でリアのスカートをめくってしまった。
「リアごめん」
「ま、私も気にしないから大丈夫よ」
「運良くリアとユイのパンツを見れた野郎どもはラッキーだったね?」
「え? 私?」
「だって、その座り方は丸見えだよ?」
「あ!」
私は慌てて立ち上がった。
「またやってしまった」
「じゃあ、ラッキーだった人をこれから地獄に落とそうか。ねえリア?」
「そうね、マニカ」
突然、まわりがざわつきだした。
「リアとマニカだって?」
「やばっ! 逃げろ~~!」
「逃げろ~~~!」
「逃げろ~!!」
まわりにいた男達は、蜘蛛の子を散らす様に慌てて逃げだして行った。
「マニカ? リア?」
「ん? 何?」
「何で、どこに行っても二人の名前を聞くと男どもは逃げ出すの?」
「さあ?」
「でも、あれかな~。あっちこっちの街で、バカな男どもはボコボコにしたからかな?」
「え? どういう事?」
「私達に絡んできたり、嫌らしい視線を送ってきたり、目があったりしたらボコったから?」
「何それ、どこの不良よ?」
「それとも、あれかな? バックの力を誇示してるバカがいたから、アジトに乗り込んで壊滅させてあげたからかな?」
「それとも~」
「あ、もういいです。 何となくわかったから」
「そう?」
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)に関するスタンスを変更するかもです。
まだ未定ですが、活動報告に予定を記載しておきます。
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