87話 HPの爆増と緊急司令
私がオウディスの街に到着してから、3ヶ月が経った。
オーガの情報を確認したり、図書館に通って本を読んだり、ミナさんと観光したりしていた。
でも現在は、目的を見失ってしまったので、今後の方針を決めかねているの。
当初の目的は「私のHPを増やすためにオーガを討伐したい」だったのだけど……。
昨日、ついに私のHPが2000を超えてしまったのです。
先生に教えてもらった通り、日頃の**「修練」**の賜物でサクサク上がりました。
時間を空けて日に3回修練するといいって言われたから、朝・昼・晩と頑張りました。
おかげで、正直HP増加は急務では無くなったのです。
もうオーガはいらないかな? このまま旅に出ようかな?
でもビオラさんに報告だけでもした方がいいよね。
私はステータスを眺めながら今後の方針を考えた。
【ステータス】 名前: ユイ 年齢: 15歳 HP: 2800 (UP!) / MP: 6200
【魔法】
全属性 Lv7
極六属性魔法習得ボーナス Lv7
【スキル】
全生産系 Lv7
極エイムマジック Lv4
極トゥルースマジック Lv3
極フォールスマジック Lv2
【特性】
極危険感知 Lv5
極性欲 Lv7
HP増加(大幅に上昇)
毒・病気(菌・ウイルス)無効
麻痺・呪い耐性
避妊【入・[切]】
痛覚無効【入・[切]】
感度60%上昇【入・[切]】
よし。 一度ビオラさんに報告をしてから旅に出よう。
転移魔法で王都には直ぐに行けるからね
私は椿さんに、その旨を伝える為にギルドへ向かった。
だけどギルドに入ると、バタバタと職員が慌ただしくしていた。
どうしたのかな?
私が椿さんを探すより先に、椿さんから声をかけられた。
「ユイさん! お話したい事があるので、こちらに来てもらえませんか?」
「はい、いいですよ」
私達は足早にいつもの個室へ向かった。
「何かあったのですか?」
「オーガの軍が北の山脈に入って、1日程の所まで南下して来ていると情報が入ったのです」
「それは攻めて来るって事ですか?」
「そう考えています」
「ルーネとフォルの町からも、緊急の援軍要請が届きました」
え? どこそれ?
私の頭の上にクエスチョンマークが出ていたのか、私が聞く前に椿さんが説明をしてくれた。
「北の山脈に向かって西側にあるのがルーネの町、東側にあるのがフォルの町です」
「どちらも小さな町なので、町を守る城壁はオーガの軍を止めれるものではありません」
ああ、ナルイラの城壁と同じようなものかな?
「二つの町の距離はそんなに近いのですか?」
「いえ、馬車でも数日はかかります」
「じゃあ、その中間って事で直接オウディスに来るって事ですか?」
「いえ違います。オーガの軍が二手に分かれているそうです」
「規模はどれぐらいですか?」
「ルーネ側にオーガが約100匹と**『王』**と思われる個体。フォル側にオーガが約300匹との情報です」
「それってオーガだけの対応でも、単純に5000人以上の軍が必要ですよね?」
「はい。それに王に対してどれぐらいの規模が必要かもわかりません」
「それじゃあ、万単位の軍が必要って事ですか?」
「そうですね」
「大丈夫なの?」
「正直、両方に対応するのは無理です」
「現段階の計画では、ルーネ側には必要最低限の人数で頑張って防衛(時間稼ぎ)してもらい、主力をフォル側に送って殲滅を優先し、その後ルーネに向かう案が出ています」
「でも、ほぼ決定事項で間違いないと思います」
「既に騎士団と冒険者の混合軍が、第一陣としてフォルの町に向けて出発しています」
「冒険者ギルドも通常の依頼は停止し、この緊急依頼のみで冒険者の招集をかけていますが……正直、全然人がたりないです」
「また、まもなく領主様よりこの街の**『緊急事態宣言』**が発令されます」
「これにより、引退した冒険者も防衛等に加わる事になります」
「私の役割は? 椿さんは私に何かして欲しいのでしょう?」
「はい、申し訳ありません」
「ユイさんには王都に行ってこの状況を伝えてもらいたいのです」
「王都のギルド経由で王都軍に、フォルの町に向けて援軍を出して欲しいと頼みたいのです」
「転移魔法を使ってって事ね?」
「はい。既に緊急の連絡を走らせていますが、通常の方法では間に合わないと思います」
「無理を言っているのはわかっていますが、お願い出来ないでしょうか?」
「うん、いいですよ」
「ありがとうございます!」
「では、こちらの書類を冒険者ギルドに届けて頂けますか」
「わかりました。じゃあ、今から直ぐに行ってきます」
「お願いします!」
私は書類を受け取り、ギルドを飛び出した。 ふう、急いで王都に向かわないと。ビオラさん居るかな?
読んでいただきありがとうございます。
基本は一週間ごとに更新するつもりです。
ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。




