196話 新作発表会と、危険なドレス
私は予定時間より早めに宿を出て、指定された施設に向かった。
地図を貰っていたから迷わずに直ぐに着いたんだけど建物の大きさにビックリした。
「うわ~ 思っていたより大きな会場だよね」
私がボケーっと会場を眺めていると突然声をかけられた。
「失礼ですが、ユイ様でいらっしゃいますか?」
「は、はい。そうです」
「お待ちしておりました。ご案内いたしますのでこちらへお越しください」
「ありがとうございます」
私は案内されるまま初老の執事さんの後をついて行った。
そして広く豪華な執務室へ通された。
「この度は、商品の新作発表会にお越しいただきましてありがとうございます」
「いえ、こちらこそ、お誘い頂きましてありがとうございます」
「それでは、早速ですが試着していただける生地を選んでいただけますか?」
「わかりました」
メイドさんが案内してくれて、控室へ移動した。
部屋には私とお手伝いのメイドさんが2人だけ。
「それではこちらの4種類のドレスを順に試着していただいてから着て頂ける物を選んでください」
「ドレスのデザインやサイズは全て同じですが、使われている生地のみ違います」
「わかりました。」
私は、衣類を全て脱いで下着姿になった。
「ユイ様、上は不要ですので外して下さい」
「え?」
「とても厚みのある生地なので、このドレスには不要でございます」
「そうなの? じゃあビスチェを着ないのですか?」
「はい、必要ありません」
「わかりました」
「それでは、こちらがランクDの生地を使用した物です」
メイドさんが着るのを手伝ってくれたけど・・・
うん、まあ予想通りの真っ白のセクシー系のドレスだね。
スカートは股下3cmがぐらい? まあ、これはいいかな?
胸の下辺りからおへその辺りまでは、ギュッと締まってフィット感が凄いね。
身体のラインがもの凄くでるけど、まあ、これも別にいいかな?
背中は腰のあたりまで大きく開いている。
うん、これも別にいい、ドレスではよく見かけるし。
問題は、このホルダーネックだよ。
胸の横が見えているのは、まあいいよ。 水着でもこんな感じだしね。
かなり体にフィットしてるから隙間から中が見える事は無いだろうし。
けど! 胸の谷間の所がひし形に大きく開いているのが駄目。
これはヤバくない?
これはギリギリを攻め過ぎてない?
何度か確認したけど、まあ確かに中身は見えてない。
「えっと、デザインはこれのみですか?」
「はい、そうです」
「・・・・・」
「でもさすがユイ様ですね、こんな着る人を選ぶデザインのドレスも完璧に着こなすのですから」
「う、うん、ありがとう」
「でも、ちょっと・・」
「もしかして、セクシー系はダメでした?」
「え、いや・・」
「王都での式典では、見る者を圧倒するセクシー系のドレスだったと伺っていたので」
あ、あれか~ あれを基準にされたのか~
「ど、どう致しましょう」
「もしデザインが不快なら、モデルの辞退をなさりますか?」
「ちなみに、このドレスのデザインってどなたがやったのですか?」
「申し訳ございません。 私がデザインいたしました」
ああああああ、メイドさんが泣きそう。
これじゃあ、私が虐めてるみたいじゃない。
「だ、大丈夫です。 ただ胸が強調されてるから嫌味にならないか心配しただけだから」
「大丈夫です! それがいいんです! これが着こなせるなんて憧れの的です!」
「そ、そうかな?」
「はい!」
・・・この流れ。
これは、嫌だとか言えないよね?
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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