194話 覚醒する武人達と、精霊からの贈り物
私も修行の参加を始めてから数日がった。
「それじゃあ、私からやってみるよ」
「マニカ~、頑張って~」
マニカは闘気を使って身体を強化してから魔法を詠唱した。
「お、良い感じだね? ちゃんと魔力が詠唱に反応しているよ」
「・・【身体強化】!」
ドォンッ!!
「おおおお、やったねマニカ!」
目の錯覚かも知れないけど、マニカの体をオーラが纏っているように見えるよ。
そして、一筋の光を残して、目標物まで一瞬で踏み込み、打撃を叩き込んだ。
ズガァァァァン!!
特訓用に作ったこの目標物は、今までマニカの本気の一撃でも壊すことが出来なかった。
でも魔法により身体強化を上乗せしたマニカは、見事にそれを粉砕して見せた。
「出来た! 出来た~~~!」
「「 おめでとう! 」」
「私、魔法が使えた? 使えてる?」
「うん、ちゃんと魔法が発動しているよ」
「やった~! みんな、ありがと~!」
そして、次に試したリアも完璧に魔法が発動し、目標物を切断した。
スパッ。
「今なら私も一人でオーガ王を倒せる自信があるわ」
「そうだね、これだけの攻撃力があれば攻撃の幅も広がるよね」
「ええ、そうね。 でも、それもユイに作ってもらった、この刀があるからこそね」
「ふっふっふっ」
「・・・・・・」
「リア? 刀を見つめて悦に浸るのはやめようね? 危ない人に見えるよ?」
「皆、ありがとう。よかったね、リア」
「本当、ユイが自慢するだけはあるよね」
「本当ね、これほどの才能を持った人族なんて初めて見たよ」
「サラとシフの指導のお陰だよ」
「そうね、私達だけじゃ何も出来なかったわ」
「本当にありがとう」
「ふっふっふ、いいよ楽しかったし」
「ね~、育てるって意外と面白いよね~」
「うん、うん。じゃあ、今度はテミスとメティナを呼んで魔法の修行をさせようか~」
「あら、いいね。 面白そう」
「私も~、私も~」
「クスクス、私も混ぜてね」
あああ、ごめん、テミス、メティナ。
楽しい物を見つけた妖精達を止められそうにないや。 頑張って修行してね?
「じゃあ、最後に私ね」
「うん、頑張れ~」
私は鉄で作った普通の剣を構えて身体強化の魔法をかけた。
それに火(瞬発力)と風(速度)の属性の身体強化を重ねた。
うん、いけそう。
ヒュンッ!
私はその場から一瞬でかき消えた。 そして対象物の前に現れた私は、そのまま剣を振り下ろした。
スパッと斬れたと思ったら、遅れて轟音が鳴り響いた。
ドゴォォォン!! パリンッ……
「あ~、やっぱり剣は壊れちゃったね」
私は砕けた剣を見つめた。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「ん? どうしたの?」
「ねえリア?」
「何かしら?」
「ユイの踏み込み、私達より早かったね?」
「ええ、そうね」
「剣速と威力もユイの方が上だよね?」
「そうね・・」
「あれは、避ける自信が無いよ? 私」
「ええ、無理ね」
「反則じゃない?」
「本当に・・」
「ダメよ? **アレ(規格外)**と一緒にしては」
「クスクス、アレを越えようとしてはダメですよ?」
「唯一の救いは、剣の扱いがド素人って事ね」
「うん、ユイはやっぱり面白いね」
何か、みんな酷い・・。
「ユイ~」
「何?」
「これをあげるから常に着けておいてね」
サラは私に何かを手渡してきた。
「これは、ヘアピン?」
「うん、これは特殊な素材を使って魔法を施しているの」
「何か効果があるって事?」
「これは、どんな場所でも使用者の周囲を召喚魔法陣が作れる環境に変えるの」
「え?」
「だから例え大きな街中であっても、深い地下であっても私達を呼べる魔道具なの」
「ただし、1回しか使えないから、緊急時に使ってね?」
そっか、私が捕まった時に助けに行けなかった事を悔やんでいたもんね。
「ありがとう、みんな大好き」 私は妖精達をギュっと抱きしめた。
「ふふふ。人族同士の争いでも何でもいいから、危ない時は直ぐに私達を呼ぶんだよ?」
「うん、わかった」
修行はこれで一旦終わりなので、妖精達を帰還させて街に帰った。
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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